日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-GD 測地学

[S-GD02] 測地学・GGOS

2022年6月1日(水) 11:00 〜 13:00 オンラインポスターZoom会場 (20) (Ch.20)

コンビーナ:横田 裕輔(東京大学生産技術研究所)、コンビーナ:三井 雄太(静岡大学理学部地球科学科)、松尾 功二(国土地理院)、座長:横田 裕輔(東京大学生産技術研究所)、松尾 功二(国土地理院)、三井 雄太(静岡大学理学部地球科学科)

11:00 〜 13:00

[SGD02-P09] GARPOSを用いたGNSS-A観測の精度評価:海底局アレイと上下位置

*横田 裕輔1石川 直史2渡邉 俊一2中村 優斗2 (1.東京大学生産技術研究所、2.海上保安庁海洋情報部)

キーワード:GNSS-A、海底測地

GNSS-Aでは,複数の海底局が設置された環境で,船舶などの海上音響局が観測を行う.海上保安庁が運用するSGO-Aでは,海上局が移動しながら観測を行う.近年開発されたGARPOS [Watanabe et al., 2020] では,得られたデータから,海中擾乱を推定することで,高精度な位置決定を行う.この時,設置された複数の海底局のアレイ形状を拘束して解析を行うが,アレイ形状に歪みがあると,結果に悪影響を与える.一般に,この海底局アレイの歪みを検出することは難しいが,GARPOSで得られる海中擾乱の異常から検出しうる可能性が見出された.
GNSS-Aでは,観測配置の影響から,上下位置を精密に決定することは難しいと考えられてきた.しかし,近年の研究から,海上局の海底局に対する角度に応じて,上下位置の歪みの影響が実際に残差に生じていることがわかった.このことから,上下動の誤差を低減できる可能性が見出された.
本講演では近年のGNSS-Aの高精度化と精度評価の発展について,報告する.

謝辞:本研究は文部科学省による「災害の軽減に貢献するための地震火山観測研究計画(第2次)」の支援を受けました.