日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 U (ユニオン) » ユニオン

[U-08] 地球惑星科学の進むべき道11:地球惑星科学分野の大型研究計画

2022年5月23日(月) 09:00 〜 10:30 展示場特設会場 (2) (幕張メッセ国際展示場)

コンビーナ:中村 卓司(国立極地研究所)、コンビーナ:田近 英一(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)、佐竹 健治(東京大学地震研究所)、コンビーナ:高橋 幸弘(北海道大学・大学院理学院・宇宙理学専攻)、座長:田近 英一(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)

10:07 〜 10:30

[U08-03] 広域観測・微視的実験の拠点連携による沈み込み帯プレート地震メカニズム研究の新展開

*木下 正高1河野 義生2荒木 英一郎3 (1.東京大学地震研究所、2.愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター、3.海洋研究開発機構海域地震火山部門)

キーワード:南海トラフ地震、マスタープラン、IODP、SPring-8、孔内長期観測所

沈み込み帯のプレート境界で発生する巨⼤地震は,現象としての理解は相当に進展した.⼀⽅,地震の開始・成⻑過程や原動⼒など,時空的に10桁も異なる現象が相互作用する地震のメカニズムを包括的に解明するためには,地震学のみでは限界がある.実証科学としての地震予測を可能にするステップとして,ネットワーク観測網による地震発生場の広域観測,超深度掘削による地震断層・プレート物質の採取・現場計測,そして量⼦ビーム⾼圧実験による破壊開始過程の再現・観察,が協働し,プレートレオロジーから素過程にまたがる現象の動的描像に挑戦する.⽇本学術会議の「⼤型研究計画マスタープラン2020」に採択された計画をベースに学際的に議論を深めており,海陸ネットワーク,地震発生帯などの掘削,破壊実験,量⼦ビーム実験,破壊過程理論など,地震発生やプレートレオロジーに関わる観測・理論からの考察を進めている.JpGUでは同名のセッションを開催しており,2020年には20件,2021年には8件の発表があった.また月刊地球の特集号が2021年に発行された.