09:45 〜 10:00
[U09-04] トンガ噴火を想定した気象津波の全球数値実験
キーワード:気象津波、全球モデル
2022年1月15日13JSTごろフンガトンガ・フンガハアパイ火山が噴火し、日本付近でも2hPa程度の海面気圧変動が観測されるとともに、気象津波による潮位の変動が観測された。観測された気圧変動と気象津波の発生・伝搬メカニズム調べるには、大気波動の励起機構から海洋応答までを表現できる、噴煙-大気-海洋結合シミュレーションが必要である。本研究ではその端緒として、噴煙を模したサーマルを火山直上に置きどのような大気波動が生じるか、全球大気非静力学モデルNICAM(水平解像度14km78層モデルトップ50km)を用いて数値実験を行った。また、その出力を用いて、全球海洋大循環モデルCOCO(水平解像度0.1度63層)を駆動しどのような海洋波動が励起伝搬するかを調べた。
NICAMでは、火山から約300m/sと約225m/sで伝わる海面気圧変動が強く励起された。前者はLamb波、後者は大気重力波である。Lamb波に伴う気圧変動は観測よりも1桁小さかった。NICAMの海面気圧を用いて駆動したCOCOではLamb波と大気重力波それぞれに対応する海面高度偏差が伝搬した。気圧変動の振幅はLamb波の方が大きいにも関わらず、大気重力波に対応する海面高度偏差の方が大きかった。これは浅水波との共鳴が起こったためと考えられる。
今後、現実的なシミュレーションを行うため、噴煙モデルの出力結果をNICAMに入力した実験を行う予定である。
NICAMでは、火山から約300m/sと約225m/sで伝わる海面気圧変動が強く励起された。前者はLamb波、後者は大気重力波である。Lamb波に伴う気圧変動は観測よりも1桁小さかった。NICAMの海面気圧を用いて駆動したCOCOではLamb波と大気重力波それぞれに対応する海面高度偏差が伝搬した。気圧変動の振幅はLamb波の方が大きいにも関わらず、大気重力波に対応する海面高度偏差の方が大きかった。これは浅水波との共鳴が起こったためと考えられる。
今後、現実的なシミュレーションを行うため、噴煙モデルの出力結果をNICAMに入力した実験を行う予定である。