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[U09-05] KUTインフラサウンドセンサーで観測されたトンガ噴火の気圧変動の解析と同定
キーワード:ラム波、重力波、音波
火山が噴火すると気圧の変化が起こり、その気圧波は遠地でも観測できることがある。特に火山噴火が巨大な場合、振幅が大きく、波長の長い気圧波は長距離を伝搬することが知られている。2022年1月15日に発生したトンガ海底火山噴火は百年に一度と言われる規模で火山爆発指数のVEIは6を記録した。この大きな噴火で発生した気圧波は8000km離れた日本でも気圧計により観測された。この気圧波は高知工科大学(KUT)が日本全国に設置してあるインフラサウンドセンサー(KUTインフラサウンドセンサーネットワーク)でも観測された。KUTインフラサウンドセンサーで記録された気圧波は到着時刻と周波数の違いで解析を行うことで、ラム波、重力波、(インフラサウンド)音波の三種類の波に同定された。ラム波と重力波は地表面(海面)に沿って移動する波でトンガから日本まで直接届き、音波は上空大気の熱圏と成層圏を経由した波である。我々はこれらの波の速度と経路を観測とシミュレーションの両方から検討する。