出展者情報
学術変革領域研究(A)Slow-to-Fast地震学
本領域の概要
日本は世界でも指折りの地震の多い国です。毎年多くの地震が起き、南海トラフの巨大地震や首都直下地震がいつかは起きると考えられています。将来の地震をより良く予測したいという願いは、地震を研究する人々に共通するものですが、簡単ではありません。そのような中で見つかった新しい現象、スロー地震(またはゆっくり地震、スロースリップなど)は、これまでの地震の理解を根底から変えるのではないか、と注目されています。地震のときには地下で岩盤が急激に破壊し、強烈な地震波が放出され地面を揺らします。スロー地震のときにも、地下の岩盤は破壊しますが、どういうわけかゆっくり破壊するので、強烈な揺れにはなりません。
あまりにゆっくりなので観察するのが難しく、今世紀になるまで見逃されていたのです。それでもこれまで20年くらいの研究により、世界各地で発見され、様々な性質がわかってきました。ただし、皆が関心のある巨大地震との関係は、あまりわかっていません。そこでスロー地震から普通の地震まで、地震という現象を幅広くとらえ、深く理解するための研究計画を立ち上げました。それが、この学術変革領域研究(A) Slow-to-Fast地震学(略称:SF地震学)です。
以下の動画は2021年12月7日に開催されたキックオフミーティングの様子です。領域全体、各班の研究目標を知ることができます。
組織体制
この計画には様々な分野の研究者が参加します。地震学はもちろん、GPSなどを使った測地学、地震が発生する場所にあるモノを理解する地質学や地球化学、摩擦や破壊の法則を明らかにする基礎的な物理学など、これまでもスロー地震の研究に実績のある多くの研究者が参加します。さらに、新しい観測技術を開発する工学系の研究者や、データサイエンスに強い情報科学や統計学の研究者も新しく参加します。様々な分野の研究者が効果的に協調できるように、領域には6つの計画研究(班)を設置しています(下図)。融合研究を深めるA01実験物理班、A02構造解剖班、A03国際比較班、新しく分野を広げるB01新技術観測班、B02情報科学班、B03モデル予測班です。さらに2年ごとに募集する公募研究も含め、約100人の研究者、さらに多くの次世代を担う学生たちが、Slow地震とFast地震の理解と、より良い将来予測を目指して、5年間の領域研究計画を進めていきます。領域活動
2022年度は国際合同研究集会(写真)、研究集会後の巡検に加えて、「スロー地震に関する用語整頓のためのワークショップ」や台湾との合同研究集会(押しかけワークショップ)などを開催しました。その他にも各班での研究ミーティングなど、様々なイベントが開催されています。詳細は、こちらから「活動報告」を御覧ください。
Slow-to-Fast地震学国際合同研究集会2022の集合写真
Slow-to-Fast地震学国際合同研究集会2023
今年度のSlow-to-Fast地震学国際合同研究集会は、東京大学の敷地内にある伊藤国際謝恩ホールにて開催予定です。研究集会前日には若手研究者を対象としたイベント、研究集会翌日には巡検を企画しています。
日程:2023年9月13日(水)〜15日(金)
会場:伊藤国際謝恩ホール
詳細:こちら
JpGU関連セッション
S-CG45 Science of slow-to-fast earthquakesセッション情報
セッションプログラム:口頭
5/24(水) PM1 PM2
5/25(木) AM1 AM2 PM1 PM2
5/26(金) PM1 PM2
セッションプログラム:ポスター
5/25(木) PM3(現地ポスター)
5/26(金) AM2(オンラインポスター)
刊行物
本領域では、領域の研究内容をまとめたニュースレターやリーフレットを発行しています。本領域メンバー、研究内容を知ることができます。
ニュースレター Vol. 1
ニュースレター Vol. 2
リーフレット 第1版
本領域の成果
領域活動の研究成果の詳細は、こちらを御覧ください。-
住所
1130032
東京都文京区弥生1-1-1 -
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