日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] オンラインポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-AS 大気科学・気象学・大気環境

[A-AS06] 気象学一般

2023年5月21日(日) 15:30 〜 17:00 オンラインポスターZoom会場 (4) (オンラインポスター)

コンビーナ:那須野 智江(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)、久保田 尚之(北海道大学)、佐藤 正樹(東京大学大気海洋研究所)、佐藤 薫(東京大学 大学院理学系研究科 地球惑星科学専攻)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/21 17:15-18:45)

15:30 〜 17:00

[AAS06-P08] 成層流中にある障害物周りの流れのパラメータ依存性

*折田 玲奈1、河村 哲也1神山 翼1 (1.お茶の水女子大学)

キーワード:カルマン渦、数値流体力学

本研究では、回転する密度成層流中に障害物が置かれた状況を想定し、流れが障害物にあたることによってどのような構造になるかを数値シミュレーションにより調べた。このような流れの興味深い例として済州島の背後で観察されたカルマン渦を含む流れがある。カルマン渦列の存在は雲の衛星写真で確かめられたが、雲は島のかなり上空に発生する。このことは、島のかなり上空まで島の影響が及んでいることを示している。そのため、地球の回転や成層の効果が流れの構造を決める上で重要な役割を果たしていると考えられる。
基礎方程式として、コリオリ力を外力としてもつ非圧縮性ナビエ・ストークス方程式と連続の式(非圧縮性の条件を表す密度に対する移流方程式)を用いた。基礎方程式はフラクショナルステップ法を用いて解いた。このとき高レイノルズ数でも安定して計算できるように、移流項は3次精度の上流差分法で近似した。なお、乱流モデルは用いていない。
上述のように流れは流速とコリオリ力の大きさ、密度成層の強さによって影響を受けると考えられるため、これらの支配パラメータを系統的に変化させて、流れの構造に及ぼす影響を調べた。