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[ACG43-P03] 2017年以降の黒潮大蛇行における特徴的な流路の影響
キーワード:黒潮大蛇行、EOF解析、wavelet、黒潮続流、メソスケール渦、海洋再解析
2017年8月に始まった黒潮大蛇行は、2017年8月に始まり、5年半以上続いており、1965年以降では過去1番目に長い。この期間の黒潮大蛇行の流路の特徴はしばしば東海の南でS字カーブが大きくなることである。同時に四国の足摺岬でも離岸が大きい時期が多い。これらの特徴は過去2番目に長かった1975-1980年のイベントと共通している。両イベントで共通しているのは黒潮の流量が小さいことだと考えられる。今回の大蛇行期間中に流路がどのように推移しているかを調べるために、waveletで時間スケールを分けた上でEOF解析を行う多重解像度EOF解析を用いた。対象とするデータは2016年以降のJCOPE2M海洋再解析の日平均海面高度である。ゆっくりとした変動の第1モードが典型的な黒潮大蛇行で第3モードがS字カーブの大きい大蛇行流路を表現している。第1モードと第3モードを交代させるのが第2モードで黒潮の流路に関係していると考えられる。第2モードは黒潮続流の安定性にも影響している可能性がある。