16:30 〜 16:45
[AOS17-10] 広範囲に捉えた河川フロントの流速場の推定
キーワード:河川フロント、流速場推定、ドローン
河川水と海水の間で起こる混合過程の理解を進めるため、北海道厚岸湾で形成された河川フロントをドローンを用いて空撮観測した。河川フロントとは河川水と海水の境界を指し、塩分が急激に変化し、数分および数メートルスケールで変化する現象である。そのため船舶観測では捉えることが難しく、高頻度・高解像度で空撮を行う必要がある。これまで我々が沿岸域で進めてきた空撮データはカメラを真下に向けた空撮手法を用いてきた。この手法では空間解像度が均一になるものの、撮影範囲が狭く、空間構造の大きな河川フロントの全体像を捉えることが難しい。そこで本研究ではカメラを斜めに傾けることで、近距離は高解像度で捉えつつ、遠方は広範囲で捉えることを目指した。
また、河川フロントの流速場の推定方法として、空間的局所最適化法を用いることで河川フロントの輪郭を追跡し画像間の変形に対応できるようにした。その結果、空撮画像から画像中に含まれる口径食や照り返しの影響を除去することで、河川フロントの流速場を推定することに成功した。推定値はADCPを用いた現場の観測値に近い値であり、十分な精度があることが確認できた。
今後は河川フロント上に形成された渦など、より高解像度な流速分布の推定を行う予定である。
また、河川フロントの流速場の推定方法として、空間的局所最適化法を用いることで河川フロントの輪郭を追跡し画像間の変形に対応できるようにした。その結果、空撮画像から画像中に含まれる口径食や照り返しの影響を除去することで、河川フロントの流速場を推定することに成功した。推定値はADCPを用いた現場の観測値に近い値であり、十分な精度があることが確認できた。
今後は河川フロント上に形成された渦など、より高解像度な流速分布の推定を行う予定である。