日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[E] オンラインポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI26] Data assimilation: A fundamental approach in geosciences

2023年5月23日(火) 13:45 〜 15:15 オンラインポスターZoom会場 (8) (オンラインポスター)

コンビーナ:中野 慎也(情報・システム研究機構 統計数理研究所)、藤井 陽介(気象庁気象研究所)、三好 建正(理化学研究所)、加納 将行(東北大学理学研究科)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/22 17:15-18:45)

13:45 〜 15:15

[MGI26-P03] ベイズ最適化による局所粒子フィルタのパラメータ推定

*赤見 彰一1近藤 圭一2梶野 瑞王3田中 博4 (1.筑波大学 地球科学学位プログラム、2.気象研究所 気象観測研究部、3.気象研究所 全球大気海洋研究部、4.筑波大学 計算科学研究センター)


キーワード:データ同化、機械学習、非ガウス、パラメータ推定

4次元変分法 (4D-Var) やアンサンブルカルマンフィルタ (EnKF) といった既存のデータ同化手法は、予報誤差がガウス分布に従う事を仮定している。しかし、集中豪雨をもたらす対流雲や低気圧の周辺では、強い非線形性により予報誤差が非ガウス分布になりやすい為、必ずしも最適な解析値が得られない。
一方、ガウス分布を仮定しない粒子フィルタ (PF) であれば最適な解析値が得られる可能性がある。しかし、PFはリサンプリングを行う都合上、大量の計算資源を必要とする。局所粒子フィルタ (LPF) は、限られた計算資源の下でPFを作動させる為の手法の一つであり、局所化によって見かけの粒子 (アンサンブル) 数を増やす事でこの問題に対処している。
しかし、LPFはパラメータ鋭敏性が高く、局所化やインフレーションを適切にチューニングしないと解析精度が大きく低下する。そこで、本研究ではLorenz-96モデル (L96) とLPFからなるデータ同化システムを構築し、更にそのパラメータをベイズ最適化によって推定する事で、解析精度がどの様に変化するか調査した。
結果、インフレーションをオフラインで最適化した場合、その推定はマニュアルチューニングした場合の最適値へ収束し、解析精度が向上する事が明らかになった。発表当日は大会開催時点までの最新の成果を発表する予定である。