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[MZZ39-P01] 複数世界論から生まれた近代哲学
キーワード:科学史、地球惑星科学史、複数世界論、近代哲学、認識論的転回
コペルニクス以降に展開された複数世界論は、「人間は宇宙の中心にいる」という中世的な人間中心主義に代わって、「人間は宇宙の片隅のちっぽけな存在である」という宇宙原理に基づく近代哲学が始まるきっかけとなった。この間の経緯は、これまで主題的に取り扱われることがほとんどなかった。この発表では、近代哲学の認識論的転回を担ったとされるロック、カントという代表的な哲学者を取り上げ、宇宙論から哲学へと、人間の認識論が焦点となっていった経緯を描き出すことを意図したい。