日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[E] オンラインポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-EM 太陽地球系科学・宇宙電磁気学・宇宙環境

[P-EM13] Dynamics of the Inner Magnetospheric System

2023年5月23日(火) 09:00 〜 10:30 オンラインポスターZoom会場 (1) (オンラインポスター)

コンビーナ:桂華 邦裕(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)、三好 由純(名古屋大学宇宙地球環境研究所)、Theodore E Sarris(Democritus University of Thrace)、Evan G Thomas(Dartmouth College)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/23 17:15-18:45)

09:00 〜 10:30

[PEM13-P05] MMS衛星観測を用いた、近尾部プラズマシートプラズマ特性の統計解析

*宮本 烈1桂華 邦裕1星野 真弘1 (1.東京大学 大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)

キーワード:プラズマシート、MMS衛星観測、高速流

Runov et al, 2015によるTHEMIS衛星データの統計解析によると、近尾部プラズマシート高速流周辺でのプラズマの物理特性について以下の三つのことがわかった。(1) 磁気双極性流束DFB(dipolarizing flux bundles)内の平均プラズマ温度と平均エネルギー流量が周囲のプラズマシートにおける平均温度と平均流量に影響される。(2) DFBを伴って地球近傍のプラズマシートへと侵入するプラズマは、平均的には背景プラズマより2倍ほど温度が高く、この比はDFB内の磁場強度と周囲のプラズマシートでの磁場強度の比と同じである。(3) DFB内のイオンと電子は周囲のプラズマシート同様にほぼ断熱的に振る舞う。これらの結果に対して、本発表ではMMS衛星観測でも同様の結果を得ることができるか確認し、(3)についてDFBや高速流周辺以外の静穏なプラズマシートでも成り立つか、統計的に調査する。

Reference:
Runov, A., V. Angelopoulos, C. Gabrielse, J. Liu, D. L. Turner, and X.-Z. Zhou (2015), Average thermodynamic and spectral properties of plasma in and around dipolarizing flux bundles, J. Geophys. Res. Space Physics, 120, 4369–4383.