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[SCG50-P05] 飛騨変成帯の花崗岩マイロナイトの微細構造及び石英の結晶方位定向配列
飛騨変成帯は中部地域の最も北側に位置する地質体で、古生代から中生代に形成された大陸地塊の断片である。飛騨変成帯の北東部と南西部にはマイロナイト化した花崗岩や飛騨片麻岩を含む変成岩類が帯状に分布し、中生代前期の右ずれ剪断運動によって形成されたことが明らかになっている。この剪断帯中の花崗岩マイロナイトは大陸地殻中部の延性変形を経験しているため、微細構造を解析することで剪断帯の地殻中部における変形機構や変形史に関する情報を得られる可能性がある。しかしながら飛騨変成帯において、マイロナイトの微細構造発達に着目した研究例はほとんどない。本研究では飛騨変成帯の南西部に位置する岐阜県飛騨市にて採取した花崗岩マイロナイトについてEBSD 法を用いた微細構造解析を行い、延性剪断帯の変形機構及び変形条件を考察した。