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[SGD02-P05] 駿河トラフ浅部におけるスロースリップイベントの検討
キーワード:スロースリップイベント、駿河トラフ、基線長変化
西南日本の南海トラフ沈み込み帯では多くのスロースリップイベント(SSE)が発生している。深部SSEはGNSSや傾斜計で検出されており(例えばSakaue et al., 2019; Okada et al., 2022; Yabe et al., 2023)、最近では海溝に近い浅部でもSSE検出が試みられている。例えば、低周波地震の活動を基準にGNSSデータをスタッキングして短期的スロースリップイベント(S-SSE)の検出を試みた先行研究(Kano and Kato, 2020)は、駿河トラフの浅部で深部S-SSEと同時に発生する断層すべりを推定した。
浅部の断層すべりを調べるために、本研究では、深部S-SSEの発生前後における駿河トラフの上盤と下盤間のGNSS基線長変化を検討した。その結果、駿河トラフ浅部の南側の基線長が約100日間かけて短縮していたことがわかった。さらに、基線長の移動平均とテンプレートシグナルの相関を調べることで、100日程度の継続時間を持つ浅部SSEの発生タイミングを探った。その結果、2002年から2022年にかけての期間中にいくつかのSSE候補日が推定された。これらの時期の基線長変化は、統計的に有意な短縮を示した。
浅部の断層すべりを調べるために、本研究では、深部S-SSEの発生前後における駿河トラフの上盤と下盤間のGNSS基線長変化を検討した。その結果、駿河トラフ浅部の南側の基線長が約100日間かけて短縮していたことがわかった。さらに、基線長の移動平均とテンプレートシグナルの相関を調べることで、100日程度の継続時間を持つ浅部SSEの発生タイミングを探った。その結果、2002年から2022年にかけての期間中にいくつかのSSE候補日が推定された。これらの時期の基線長変化は、統計的に有意な短縮を示した。