[S-GD02] 地殻変動

[SGD02-P08] 国立天文台水沢VLBI観測所の超伝導重力計で観測された2011年東北地方太平洋沖地震発生後の重力変化（その２）

*今西 祐一¹、田村 良明²、風間 卓仁³、西山 竜一¹、松尾 功二⁴ (1.東京大学地震研究所、2.国立天文台、3.京都大学理学研究科、4.国土地理院)

キーワード：2011年東北地方太平洋沖地震、超伝導重力計、粘弾性緩和、衛星重力観測

田村・ほか（2022，JpGU）は，2011年東北地方太平洋沖地震のあとに岩手県水沢の超伝導重力計で記録された重力変化について，予備的な解析結果を示した．地震後の長期的な重力増加が明らかになったが，衛星重力観測（GRACE/GRACE-FO）から推定されたものとは時定数，振幅が顕著に異なっていた．田村・ほか（2022）は，振幅の違いについて，地上重力観測および衛星重力観測の空間分解能の違いという観点から定性的な解釈を示した．本発表では，時定数の違いについて，Suito (2017)による数値シミュレーションの結果および高木（2018）による理論計算の結果に基づいて，粘弾性緩和という観点からの物理的な解釈を試みる．