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[SSS12-P10] DASで捉えた人工振動の振幅について(2)
キーワード:分布型音響センシング、光ファイバ
近年、分布型音響センシング(DAS; Distributed Acoustic Sensing)の技術を用いた地震観測の成果が数多く発表されている。DASの特徴としては、①一度の測定でファイバ全域にわたる一次元の分布計測が可能である。②光ファイバに入射する光パルス幅により決まる距離応答性があり、光パルス幅より狭い範囲の変化は、平均化された値で観測されるため、点の計測は困難である。③ファイバ内の不純物や欠陥に当たり発生する散乱光は微弱な光であり、ノイズ低減のために加算平均等の処理が行われている。④サンプリング周波数により決まる距離分解能がある。⑤ファイバの伝送損失により、より遠方の散乱光の信号強度は装置の近傍よりも弱くなり、最大測定可能距離は存在し、かつより遠方ほど測定精度が劣る。等があり、DASで観測されるデータの物理量は、地震計で得られる物理量とは異なるひずみ速度で、かつある区間の平均化された値である。
そこで、振動強度に対して線形性を有しているかなどを調査するため、静岡県浜松市天竜区船明地区にある長さ約1kmのトンネル内にて4芯1kmのシングルモード光ファイバを敷設し、その途中に加振器を設置して人工的に振動を発生させて、DASや地震計で観測された振動を調べた。DASで捉えた振動のひずみ速度と地震計で捉えた振動の速度は加振器で振らせた振動の大きさに対してともに振幅は線形傾向にある。しかし、DASの振幅は加振器で加えた振動の大きさが同じであってもその都度振幅の大きさは異なる。加振器で加えた振動の大きさを一定にして長時間観察すると、DASの振幅は必ずしも一定ではなく、その変化は周期的、時間的に規則性は見られないことを田中・小林(2022,地震学会)で報告した。その後、光ファイバの反対側から光パルスを入射する、またはベアファイバを使って距離を伸ばして実験しており、加振器の振動の強さに限りはあるが、光ファイバの反対側から入射しても、測定位置が遠くなっても、加振器で振らせた振動の大きさに対してDASの振幅は線形傾向であるが、加振器で加えた振動の大きさが同じであっても振幅は必ずしも一定ではなく、その変化は周期的、時間的に規則性は見られない。その結果を紹介する。
そこで、振動強度に対して線形性を有しているかなどを調査するため、静岡県浜松市天竜区船明地区にある長さ約1kmのトンネル内にて4芯1kmのシングルモード光ファイバを敷設し、その途中に加振器を設置して人工的に振動を発生させて、DASや地震計で観測された振動を調べた。DASで捉えた振動のひずみ速度と地震計で捉えた振動の速度は加振器で振らせた振動の大きさに対してともに振幅は線形傾向にある。しかし、DASの振幅は加振器で加えた振動の大きさが同じであってもその都度振幅の大きさは異なる。加振器で加えた振動の大きさを一定にして長時間観察すると、DASの振幅は必ずしも一定ではなく、その変化は周期的、時間的に規則性は見られないことを田中・小林(2022,地震学会)で報告した。その後、光ファイバの反対側から光パルスを入射する、またはベアファイバを使って距離を伸ばして実験しており、加振器の振動の強さに限りはあるが、光ファイバの反対側から入射しても、測定位置が遠くなっても、加振器で振らせた振動の大きさに対してDASの振幅は線形傾向であるが、加振器で加えた振動の大きさが同じであっても振幅は必ずしも一定ではなく、その変化は周期的、時間的に規則性は見られない。その結果を紹介する。