日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-CG 大気海洋・環境科学複合領域・一般

[A-CG40] 海洋と大気の波動・渦・循環の力学

2024年5月29日(水) 13:45 〜 15:00 106 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:大貫 陽平(九州大学 応用力学研究所)、久木 幸治(琉球大学)、杉本 憲彦(慶應義塾大学 法学部 日吉物理学教室)、松田 拓朗(北海道大学地球環境科学研究院)、座長:大貫 陽平(九州大学 応用力学研究所)、久木 幸治(琉球大学)、杉本 憲彦(慶應義塾大学 法学部 日吉物理学教室)、松田 拓朗(北海道大学地球環境科学研究院)

14:00 〜 14:15

[ACG40-02] 雲マイクロ物理シミュレータにおける乱流と雲粒子

★招待講演

*齋藤 泉1渡邊 威1後藤 俊幸2,1 (1.名古屋工業大学、2.慶應義塾大学)

キーワード:雲、乱流、雲粒、直接数値シミュレーション

雲と乱流は、天気予報と気候予測における重要な鍵であるにも係わらず、それらに関する知識は非常に限られている。雲の内部では、乱流が熱、蒸気、エアロゾル、氷、雲粒、雨滴などを輸送・混合・エントレインする。同時に、これらは非常に広いスケール範囲で乱流を変調させ、高度に非線形かつ非平衡な複雑系(雲乱流)となっている。この困難な問題に取り組むため、我々は、乱流的な雲環境における乱流及び、雲粒から雨粒への成長を第一原理に基づいてシームレスにシミュレーションするための直接数値シミュレーション (Direct Numerical Simulation, DNS) モデルである「雲マイクロ物理シミュレータ」を開発した。本講演では、雲粒の凝縮・衝突成長に対する乱流の影響、雲チャンバー実験との比較、乱流ゆらぎに対する雲粒子の影響など、雲マイクロ物理シミュレータの最近の進展と成果を概観する。