日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS14] 海洋物理学一般

2024年5月30日(木) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:土井 威志(JAMSTEC)、岡 顕(東京大学大気海洋研究所)

17:15 〜 18:45

[AOS14-P03] 全球における90パーセンタイル超えの海洋内部高水温について

*大西 星夜1植原 量行1 (1.東海大学)

キーワード:地球温暖化、高水温、90パーセンタイル

近年,地球温暖化にともなう海水温の異常な高温状態が世界各地で頻発しており,これらの異常な高温状態が続くと,海洋生態系への影響,ひいては漁業への影響が危惧される.
本研究では,気象庁のMGDSST(1982-2020年,daily,0.25°×0.25°)の39年間のデータを用いて,90パーセンタイル値を格子ごと計算し,1年毎に90パーセンタイルを超える日数をカウントする.さらに90パーセンタイルを超える海域の強度をカテゴリー化し(90パーセンタイル値と平均値の差が2倍以上をカテゴリー2,3倍以上をカテゴリー3,4倍以上をカテゴリー4),90パーセンタイルを超える海面水温値が頻発している海域を全球にわたって調べたので報告する.
その結果,2010年から90パーセンタイルを超える海域が増加し,北太平洋から北アメリカ大陸沿岸経由でベーリング海に向け,移動していくような傾向がみられた.2010年以降の10年間は,特に北半球で300日以上を超える海域が多く確認され,それらの海域では,強い強度の海域も頻発していた.
講演の際には,CMEMS(Copernicus Marine and Environment Monitoring Service)のARMOR3D(1993-2020年,weekly ,0.25°×0.25° ,基準層50層 0-5500m)データを用いて,海洋内部での90パーセンタイルを超える値を計算し,週,月でカウント,海域の強度をカテゴリー化させ,議論を行う.