17:15 〜 18:45
[HSC07-P09] 水銀圧入法(MICP)を用いた二酸化炭素回収地中貯留(CCS)遮蔽岩能力評価法の検討
キーワード:二酸化炭素地中貯留、水銀圧入法、遮蔽岩能力、スレッショルド圧力
CCSにおける重要な検討事項の一つに遮蔽岩能力評価があり,通常コア分析によるスレッショルド圧力で評価される。しかし、CCS対象層からの遮蔽岩コアの採取機会・深度は限定的である。また、コア分析は通常数日間を必要とし,分析数を増やすのは容易ではない。
一方、カッティングス試料を用いた水銀圧入毛細管圧力(MICP)測定結果からスレッショルド圧力を評価することがある。本評価法によりコア分析と同様の結果を得ることができるのであれば、採取機会の拡大や測定時間の短縮化(1試料あたり数時間)により、遮蔽層の深度方向への広く連続的な評価が容易になる。MICPでは水銀を連続的に加圧しながら試料孔隙に圧入するため、水銀圧入圧力(孔径に対応)と水銀圧入量(孔隙中の水銀飽和度)との関係から毛細管圧力曲線や孔径分布を評価することができる。通常,毛細管圧力曲線の変曲点もしくはそのすぐ低圧側に位置する曲率極大点をスレッショルド圧力として読み取る。同一試料を用いたコア分析とMICP測定によるスレッショルド圧力を比較したところ,これらが近似するケースと乖離するケースが見られた。
コア分析とMICPでの評価値の違いを検討するために、それぞれを模擬した2次元簡易シミュレーションを実施した。シミュレーション結果から、MICP測定で求められる孔径分布のピークが鋭くひとつであれば、コア分析とMICPで評価値は近似するが、複数のピークが存在する場合には、毛細管圧力の変曲点も複数になり、評価が困難になる場合が確認された。
MICPでの評価が困難な場合の対処法を探るためには、シミュレーションによる更なる検討が必要となる。一方、広範囲の深度区間でMICP測定を行うことで、測定データの傾向からより確度の高い遮蔽層能力評価法も検討した。
一方、カッティングス試料を用いた水銀圧入毛細管圧力(MICP)測定結果からスレッショルド圧力を評価することがある。本評価法によりコア分析と同様の結果を得ることができるのであれば、採取機会の拡大や測定時間の短縮化(1試料あたり数時間)により、遮蔽層の深度方向への広く連続的な評価が容易になる。MICPでは水銀を連続的に加圧しながら試料孔隙に圧入するため、水銀圧入圧力(孔径に対応)と水銀圧入量(孔隙中の水銀飽和度)との関係から毛細管圧力曲線や孔径分布を評価することができる。通常,毛細管圧力曲線の変曲点もしくはそのすぐ低圧側に位置する曲率極大点をスレッショルド圧力として読み取る。同一試料を用いたコア分析とMICP測定によるスレッショルド圧力を比較したところ,これらが近似するケースと乖離するケースが見られた。
コア分析とMICPでの評価値の違いを検討するために、それぞれを模擬した2次元簡易シミュレーションを実施した。シミュレーション結果から、MICP測定で求められる孔径分布のピークが鋭くひとつであれば、コア分析とMICPで評価値は近似するが、複数のピークが存在する場合には、毛細管圧力の変曲点も複数になり、評価が困難になる場合が確認された。
MICPでの評価が困難な場合の対処法を探るためには、シミュレーションによる更なる検討が必要となる。一方、広範囲の深度区間でMICP測定を行うことで、測定データの傾向からより確度の高い遮蔽層能力評価法も検討した。
