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[HTT17-P03] 時系列点群データを用いた小塩地すべりの移動量の推定
キーワード:小塩地すべり、点群解析、ドローンレーザー測量、SfM
長野県大鹿村の小塩地すべりは中央構造線の近傍に位置する。小塩地すべりは年間の移動量は年によっては50cmを超えるなど極めて活動的な地すべりである。筆者らは、2023年11月に、この地すべりの上部斜面のカラマツ林を対象に、UAVを用いて空中写真を撮影して、SfM解析を行って点群を取得した。また、この2023年の点群データについて、2018年の11月にUAVによるレーザー測量で計測された点群データとの比較を行った。その結果、最近5年間で樹木の多くが、4cm/year を超える速度で西側に移動していることが明らかになった。この推定移動量は、林野庁によるGNSS観測や国土地理院の干渉SARデータから推定された移動量と非常に調和的であった。また、カラマツの一部は斜面上方への傾斜量が増大していることが見出された。