日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-TT 計測技術・研究手法

[H-TT17] 地理情報システムと地図・空間表現

2024年5月29日(水) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:小荒井 衛(茨城大学理学部理学科地球環境科学コース)、田中 一成(大阪工業大学工学部都市デザイン工学科)、中村 和彦(東京大学)

17:15 〜 18:45

[HTT17-P03] 時系列点群データを用いた小塩地すべりの移動量の推定

齋藤 直希4、*大丸 裕武1、世古口 竜一5、鈴木 英夫5、戸田 堅一郎2村上 亘3 (1.石川県立大学生物資源環境学部、2.株式会社・ジオ・フォレスト、3.国立研究開発法人・森林研究・整備機構・森林総合研究所、4.石川県立大学生物資源環境学部・学生、5.朝日航洋株式会社)

キーワード:小塩地すべり、点群解析、ドローンレーザー測量、SfM

長野県大鹿村の小塩地すべりは中央構造線の近傍に位置する。小塩地すべりは年間の移動量は年によっては50cmを超えるなど極めて活動的な地すべりである。筆者らは、2023年11月に、この地すべりの上部斜面のカラマツ林を対象に、UAVを用いて空中写真を撮影して、SfM解析を行って点群を取得した。また、この2023年の点群データについて、2018年の11月にUAVによるレーザー測量で計測された点群データとの比較を行った。その結果、最近5年間で樹木の多くが、4cm/year を超える速度で西側に移動していることが明らかになった。この推定移動量は、林野庁によるGNSS観測や国土地理院の干渉SARデータから推定された移動量と非常に調和的であった。また、カラマツの一部は斜面上方への傾斜量が増大していることが見出された。