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[MGI24-P02] 自動微分を用いた随伴モデル
キーワード:変分法データ同化、機械学習、勾配、感度
随伴モデル(アジョイント)は、時間逆方向の積分を行うことにより、初期条件やモデルパラメタに対するコスト函数の感度を計算できる。変分法データ同化の数学的な基礎は厳密であり、随伴モデルを作る手順は確立されている。一方で、アジョイントを手で書くのは煩雑で誤りやすい。従来使われてきたソースからソースへのコンパイラは、手間を大きく削減するが人間による確認が依然として必要である。最近発展している機械学習でも後方伝播にアジョイントが用いられていることから、そのフレームワークやツールには自動微分が含まれていることが多い。グラフに基づくJAXやEnzymeのようなコンパイラは、演算を追跡し勾配計算に対する計算木を構築する。この研究では、JAXとEnzymeを用いて3変数のLorenz-63モデルのアジョイントを生成した。自動生成されたアジョイントによる解は手書きのコードから得られるものと同一であり、コンパイルの最適化を行うことにより同程度の計算性能が得られた。