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[MIS11-10] 船形連峰泉ヶ岳の景観にみる過去の里山利用の影響
キーワード:里山利用、景観、裸地、二次遷移、泉ヶ岳
東北地方中部の船形連峰東端に位置する泉ヶ岳(1172 m)は、藩政時代から麓の村落の 入会地として採草・萱刈・放牧などの里山利用に供されてきた。表層堆積物 ・旧版地形図 ・ 文献等の特徴から、ここでは 18 世紀後半に火入れを伴う里山利用で森林植生が破壊され草原的景観が卓越するようになり、その一部が裸地化して表面侵食による土砂流出もみられた。年次の異なる空中写真の判読結果や現地での地形・植生調査の結果から、過去の里山利用の影響で発生したこのような裸地は徐々に縮小しつつあるとみられるものの、裸地も含むその周辺の景観は過去の里山利用に起因する環境荒廃の痕跡とみなされる。