[M-IS13] 大気電気学：大気電気分野の物理現象解明から減災への応用まで

[MIS13-P05] 衛星搭載型二周波降水レーダ及び気象用二重偏波フェーズドアレイレーダによる積乱雲鉛直構造の比較

*麥倉 孝司¹、菊池 博史¹、芳原 容英¹、牛尾 知雄² (1.電気通信大学、2.大阪大学)

キーワード：気象レーダ、衛星レーダ

地球規模での降水現象の観測には、全球観測が可能な衛星搭載型のレーダが必要不可欠である。
しかし衛星搭載型のレーダは宇宙空間上に存在するため、その較正が非常に困難である。
そこで、較正が比較的容易な地上設置型のレーダとそれらの観測値を比較することで、レーダ反射因子の観測精度の検証を行った。
衛星搭載型のレーダとしては全球降水観測(Global Precipitation Measurement, GPM)計画の主衛星に搭載された二周波降水レーダ(Dual-frequency Precipitation Radar, DPR)を、地上設置型のレーダとしては高い時間・空間分解能を持つ二重偏波フェーズドアレイ気象レーダ(Multi-parameter Phased Array Weather Radar, MP-PAWR)を採用した。
DPRの観測サンプル数がMP-PAWRのものより小さいため、MP-PAWRの観測データに対して加重平均をとることでサンプル数の統一を行った。
地上設置型のレーダは周辺の地形や建造物によるクラッタの影響を受けて観測値が不正確になりうるため、水平方向だけでなく鉛直方向についても比較した。