17:15 〜 18:45
[MIS20-P08] 石垣島の津波シミュレーション
キーワード:石垣島、津波シミュレーション、津波堆積物
明和津波は、1771年4月24日に現在の日本沖縄県で発生した大規模な津波である。この津波は、八重山諸島近くで起きた強力な地震によって引き起こされた。特に、石垣島と宮古島の間で発生したこの地震は、多くの島々に甚大な被害をもたらした。明和津波の断層パラメータはまだ未知であり、モデルを構築して可能な推測値を探るしかない。現在、比較的説得力のある説としては、1998年に津波石が海岸からどの程度離れていたかに基づいて算出された、最高30メートルの津波である。その後、中村は2009年にこの説に基づいてモデルを構築し、津波の高さを再現しました。しかし、最近、石桓島の洞窟で多くの津波堆積物が次々と発見された。その年代を推定すると、多くが約200年前、すなわち明和津波が発生した時期に形成されたものである。特筆すべきなのは、一部の洞窟の地面の標高が40メートルに達しており、これは以前に得られた30メートルという結果よりもはるかに高いことを意味する。これは以前の30メートルという結果が誤りである可能性を示している。本研究では、津波シミュレーションモデルjagursを使用して、1771年の石桓島に到達した明和津波を再現した。洞窟で津波堆積物の分布から、過去に石垣島周辺で起こった巨大な津波の発生原因およびその規模を見積もることが研究目的である。以前に中村が推測した地層パラメータに基づいて、長さ、幅、スリップを変更し、すべての発見された明和津波堆積物の洞窟に到達できる地層パラメータを導き出した。現在得られた結果では、幅が40km、長さが190km、スリップが40mの場合、津波はすべての洞窟に到達することになる。再現プロセスでは、明和津波(1771年)が発生してから長い時間が経過し、地形も大きく変化している。石桓島の東南部に新たに空港が建設され、全体の地面の標高が下がり、津波の再現に影響を与えた。私は2005年の地形図(石桓空港建設前)を使用して等高線を復元し、比較的安定したシミュレーション結果を得る。今後の研究では、流速からせん断応力を計算し、そこから堆積物の移動が発生したかどうかをチェックするのに利用する。