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[MIS22-P03] メタンセンサーを用いた上越沖メタンハイドレート分布域における溶存メタン濃度の測定
キーワード:メタン、メタンハイドレート、メタンセンサー、遠隔操作型無人潜水機
メタンハイドレート分布域の海水に溶存しているメタン濃度は、海底下からのメタンフラックスや地下のメタンハイドレートの分布に関連していると考えられるため、メタンハイドレート分布域の環境影響やメタンハイドレートの形成プロセスを解明するために重要な情報である。しかし、メタンハイドレート分布域における海底付近の溶存メタン濃度の分布については詳しく分かっていない。本研究では、新潟県上越沖のメタンハイドレート分布域の海底付近の溶存メタン濃度分布を明らかにする目的で、ROV Kaiyo3000(海洋エンジニアリング株式会社)にメタンセンサーを設置して高分解能海底三次元画像マッピング調査中(2022年6月実施)に溶存メタンの測定を行った。メタンセンサーは、METSセンサー(Franatech GmbH)およびメタンセンサータイプLMS(Franatech GmbH)、サブオーシャンMILS(A2 Phtotnic Sensors)の3種類を用いた。METSセンサーでは、溶存酸素濃度を用いてメタン濃度を計算しているため、溶存酸素計ARO-USB(JFEアドバンテック株式会社)も合わせて使用した。ROVは、海底から高度約4–5 m及び速度約0.2–0.5ノットを保つよう操作され、予め計画した測線に沿って、海底面を観測した。また、メタン濃度の比較のために、ニスキン採水器をROVに設置して、潜航途中で適宜海水を採取した。潜航調査終了後、採水器からガラスバアルに海水を入れ、滅菌のために塩化ベンザルコニウム溶液を添加して冷蔵保存し、溶存メタン濃度測定に供した。
メタン濃度は、0から2μmol/Lの範囲で検出され、異なるセンサーでも共通してメタン濃度が高い場所が見つかった。メタン濃度のピーク値は各センサーによって値が異なっており、サブオーシャンMILSが最も高い値を示した。他のセンサー2機は、ピークの後に緩やかに値が減少する傾向があり、検出器の応答時間がサブオーシャンMILSに比べて長いことが示唆された。
本研究は、経済産業省のメタンハイドレート研究開発事業の一部として実施した。
メタン濃度は、0から2μmol/Lの範囲で検出され、異なるセンサーでも共通してメタン濃度が高い場所が見つかった。メタン濃度のピーク値は各センサーによって値が異なっており、サブオーシャンMILSが最も高い値を示した。他のセンサー2機は、ピークの後に緩やかに値が減少する傾向があり、検出器の応答時間がサブオーシャンMILSに比べて長いことが示唆された。
本研究は、経済産業省のメタンハイドレート研究開発事業の一部として実施した。