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[PCG20-P07] デジタル方式フラックスゲート磁力計の周波数特性のモデル化と実機との比較

キーワード:磁力計、小型衛星、宇宙空間観測、惑星探査
デジタル方式フラックスゲート磁力計はアナログ方式に比べて消費電力、重量を抑えられるという利点から、国内外で開発、宇宙機に搭載されている。本研究ではデジタル方式フラックスゲート磁力計の利点を生かしつつ更に幅広い磁場測定への可能性の開拓に向けて周波数特性をモデル化し、実際の機器の特性と比較する。
フラックスゲート磁力計はコアの周りに巻いたドライブコイルに交流電流を流すことによりコアを励磁し、外部磁場の強度と方向に応じて生じた起電力を検出することにより、外部磁場を計測する。宇宙機への搭載を目的に開発されたデジタル方式のフラックスゲート磁力計では、デジタル演算素子のField Programmable Gate Array (FPGA)でピックアップ信号の処理の大半を行うため、アナログ方式のフラックスゲート磁力計に比べ回路の重量や消費電力を抑えることができる。近年の探査技術の向上により、太陽系における直接探査の領域や対象が広がりつつある。これに伴い、一つの宇宙機に多種多様な観測機器を搭載する傾向にある。小型化・省電力化したデジタルフラックスゲート磁力計は、観測機器の増加、小型化の進む近年の宇宙機での観測に適している。しかしながら宇宙機に搭載する機器で使用する部品には高度な信頼性が要求され、また熱や放射線等の過酷な宇宙環境に耐える必要があり、設計は制約を受ける。この制約を克服しつつ、従来よりも性能を向上させた磁力計を開発することが本研究の最終的な目標である。
本研究では観測ロケットSS-520-3号機に搭載されたデジタル方式フラックスゲート磁力計の設計をベースに検討と開発を行う。磁場の入力に対する磁力計の出力は磁場変動の周波数に依存するため、入力信号に対する出力信号の応答の周波数特性を精度よく評価することが求められる。そこでFPGAでの信号処理も含めた磁力計の伝達関数を計算機でシミュレーションして求め、周波数特性をモデル化する。そして得られた周波数特性モデルを実機の周波数特性と比較する。
今回の発表においては周波数特性のモデルと磁力計実機の周波数特性の比較結果を示し、その差異の原因を考察する。
将来的には、本研究の結果を元に、より高周波の磁場変動を捉えることが可能なデジタル方式フラックスゲート磁力計のパラメータ設計を検討する。
フラックスゲート磁力計はコアの周りに巻いたドライブコイルに交流電流を流すことによりコアを励磁し、外部磁場の強度と方向に応じて生じた起電力を検出することにより、外部磁場を計測する。宇宙機への搭載を目的に開発されたデジタル方式のフラックスゲート磁力計では、デジタル演算素子のField Programmable Gate Array (FPGA)でピックアップ信号の処理の大半を行うため、アナログ方式のフラックスゲート磁力計に比べ回路の重量や消費電力を抑えることができる。近年の探査技術の向上により、太陽系における直接探査の領域や対象が広がりつつある。これに伴い、一つの宇宙機に多種多様な観測機器を搭載する傾向にある。小型化・省電力化したデジタルフラックスゲート磁力計は、観測機器の増加、小型化の進む近年の宇宙機での観測に適している。しかしながら宇宙機に搭載する機器で使用する部品には高度な信頼性が要求され、また熱や放射線等の過酷な宇宙環境に耐える必要があり、設計は制約を受ける。この制約を克服しつつ、従来よりも性能を向上させた磁力計を開発することが本研究の最終的な目標である。
本研究では観測ロケットSS-520-3号機に搭載されたデジタル方式フラックスゲート磁力計の設計をベースに検討と開発を行う。磁場の入力に対する磁力計の出力は磁場変動の周波数に依存するため、入力信号に対する出力信号の応答の周波数特性を精度よく評価することが求められる。そこでFPGAでの信号処理も含めた磁力計の伝達関数を計算機でシミュレーションして求め、周波数特性をモデル化する。そして得られた周波数特性モデルを実機の周波数特性と比較する。
今回の発表においては周波数特性のモデルと磁力計実機の周波数特性の比較結果を示し、その差異の原因を考察する。
将来的には、本研究の結果を元に、より高周波の磁場変動を捉えることが可能なデジタル方式フラックスゲート磁力計のパラメータ設計を検討する。