17:15 〜 18:45
[PEM10-P07] Pi2脈動の空間解析によるサブストーム初動時のM-I全球結合系の解明

キーワード:Pi2、磁気圏電離圏結合、独立成分分析
Pi2脈動とは周期40〜150 秒に分類される突発的な地磁気脈動であり、サブストーム初動時に全球的に観測されることで知られている。また、Pi2 は磁気圏・電離圏における磁場変動の伝搬を知る上で有用な自然信号であることから、その発生機構や伝搬機構について研究が進められている。従ってPi2を解析することは、サブストーム初動時の磁気圏・電離圏(M-I)結合系のダイナミクスを理解する上で大変重要である。
先行研究より、Pi2の伝搬機構については、過渡的なアルベンモードや速進モード、磁力線共鳴、空洞型共鳴など様々な仮説が提唱されている。一方で、地上磁場観測点を用いて全球的にPi2を同時解析し、その時空間分布の特徴を調査し、Pi2の伝搬機構を説明している例は少ない。本研究の最終目的は、Pi2の全球的な時空間分布特性を把握することで、サブストーム初動時のM-I全球結合系の描像を解明することである。
本研究では、空間解析の手法として独立成分分析(ICA)を用いている。ICAは、波形の独立性(非ガウス性)に基づいた成分抽出と、多変量データの同時解析が可能である。従って、独立性を持つPi2を全球的に同時解析し、その空間分布を把握する上で、ICAは有効な解析手法であるといえる。また本研究ではMAGDAS /CPMN磁場観測ネットワークの、210度帯及び南北アメリカ帯で観測されたデータを用いた。その中で、磁気圏が比較的静穏で、孤立型サブストームが発生しているデータを選定し、解析した。
夜側 Pi2 の D成分を解析した結果、磁気赤道付近で位相が反転し、高緯度ほど振幅が増加している傾向を確認した。結果から、磁気圏尾部から流れ込むプラズマフローの振動が磁力線の東⻄振動を引き起こし、それが磁力線に沿って伝搬し、Pi2のD成分として地上で観測された可能性が考えられる。詳しい結果及び考察は本発表で述べる。
先行研究より、Pi2の伝搬機構については、過渡的なアルベンモードや速進モード、磁力線共鳴、空洞型共鳴など様々な仮説が提唱されている。一方で、地上磁場観測点を用いて全球的にPi2を同時解析し、その時空間分布の特徴を調査し、Pi2の伝搬機構を説明している例は少ない。本研究の最終目的は、Pi2の全球的な時空間分布特性を把握することで、サブストーム初動時のM-I全球結合系の描像を解明することである。
本研究では、空間解析の手法として独立成分分析(ICA)を用いている。ICAは、波形の独立性(非ガウス性)に基づいた成分抽出と、多変量データの同時解析が可能である。従って、独立性を持つPi2を全球的に同時解析し、その空間分布を把握する上で、ICAは有効な解析手法であるといえる。また本研究ではMAGDAS /CPMN磁場観測ネットワークの、210度帯及び南北アメリカ帯で観測されたデータを用いた。その中で、磁気圏が比較的静穏で、孤立型サブストームが発生しているデータを選定し、解析した。
夜側 Pi2 の D成分を解析した結果、磁気赤道付近で位相が反転し、高緯度ほど振幅が増加している傾向を確認した。結果から、磁気圏尾部から流れ込むプラズマフローの振動が磁力線の東⻄振動を引き起こし、それが磁力線に沿って伝搬し、Pi2のD成分として地上で観測された可能性が考えられる。詳しい結果及び考察は本発表で述べる。