17:15 〜 18:45
[SEM12-P06] MC-NMFに基づいた磁場データ中のノイズ除去の試み
キーワード：磁場、信号分離、ノイズ除去、非負値行列因子分解
地磁気地電流法 (Magnetotelluric:MT) 法は、自然に発生した地磁気と地電流を観測して
地下深部の構造を推定する電磁探査法である。MT 法を行う調査域の人工ノイズが強い場合は良質なデータ取得が難し
いことが知られている。従来は互いに離れた位置にある2点以上の点での同時測定（主に磁場変動）によって、
地域的なノイズの影響を低減するリモートリファレンス（RR）法が適用されてきた。しかし、観測データに連続的に
ノイズが混入している場合このノイズを除去することは難しい。そこでマルチチャネル非負値行列因子分解(Multi-Channel
Nonnegative Matrix Factorization:MC-NMF)と呼ばれる個々の特徴的なスペクトルパターンを抽出できる手法を用いて
ノイズの分離及び除去を試みた。本研究ではまず、柿岡地磁気観測所の磁場データにノイズを足し合わせた仮想データに対してMC-NMFの適用実験を行い、仮想データを分解して信号分離の性能を評価した。また、特異値分解の適用結果とも比較しMC-NMFの有用性が確認できた。さらにノイズが多く混入している基底を消去してデータを再構成した結果、足し合わせたノイズを除去することができた。以上からMC-NMFはノイズ除去に有効であると結論付けられる。
地下深部の構造を推定する電磁探査法である。MT 法を行う調査域の人工ノイズが強い場合は良質なデータ取得が難し
いことが知られている。従来は互いに離れた位置にある2点以上の点での同時測定（主に磁場変動）によって、
地域的なノイズの影響を低減するリモートリファレンス（RR）法が適用されてきた。しかし、観測データに連続的に
ノイズが混入している場合このノイズを除去することは難しい。そこでマルチチャネル非負値行列因子分解(Multi-Channel
Nonnegative Matrix Factorization:MC-NMF)と呼ばれる個々の特徴的なスペクトルパターンを抽出できる手法を用いて
ノイズの分離及び除去を試みた。本研究ではまず、柿岡地磁気観測所の磁場データにノイズを足し合わせた仮想データに対してMC-NMFの適用実験を行い、仮想データを分解して信号分離の性能を評価した。また、特異値分解の適用結果とも比較しMC-NMFの有用性が確認できた。さらにノイズが多く混入している基底を消去してデータを再構成した結果、足し合わせたノイズを除去することができた。以上からMC-NMFはノイズ除去に有効であると結論付けられる。