日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-SS 地震学

[S-SS08] 地震活動とその物理

2024年5月26日(日) 09:00 〜 10:00 コンベンションホール (CH-B) (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:千葉 慶太(公益財団法人 地震予知総合研究振興会)、山下 裕亮(京都大学防災研究所地震災害研究センター宮崎観測所)、座長:熊澤 貴雄(統計数理研究所)、尾形 良彦(大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所)

09:00 〜 09:15

[SSS08-01] 大地震直後の非均一地震カタログに基づく非定常ETASモデルによる余震活動の逆解析

*尾形 良彦1 (1.大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 統計数理研究所)

キーワード:地震の検出確率、定常または非定常ETASモデル、早期余震、M7.6能登半島地震の余震と2023年M6.5の奥能登の地震

ETASモデルは、短期的な地震の群れの短期余震予測に推奨されるモデルであるが、地震活動によって大きなばらつきがあるため、正確な予測を行うためには、モデルパラメータを地震活動に合わせて調整する必要がある。しかし、大地震の余震に関する調整は、直後の余震データの甚だしい非一様性によって妨げられる。 この期間には、マグニチュードの比較的大きな余震でさえも多くが検出できてないためである。

本報告では、オンラインの早期予測を目的とするために、あえて検出された余震データの全てを考慮する。 その為には、カタログの各地震の検出確率を推定し、定常または非定常ETASモデルと併せてモデル化する必要がある。

本解析の事例として、2024年のM7.6能登半島地震の余震と2023年M6.5の奥能登の地震の余震活動も含むが、両者の逆解析結果には相違が見られる。