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[SVC29-P04] 近年の伊豆大島の二酸化炭素土壌ガス放出活動
キーワード:伊豆大島、土壌ガス、二酸化炭素、放出率
メルトの二酸化炭素の溶存率は比較的小さな発泡度においても低下する(Giggenbach, 1996)ことから、二酸化炭素の放出量の増加を検知することによりマグマ活動の高まりを早い段階でとらえることが期待される。2000年有珠山の噴火1年前にも、二酸化炭素の拡散土壌ガスの増加が確認されている(Hernández et al., 2001)。
伊豆大島のマグマ活動のモニタリングのため、2017年から2024年までに10回の土壌ガス観測を行った。装置は、LI-COR CO2検出器を用いたWEST System社製の可搬型拡散フラックスメータを使用した。おもに三原山山頂火口内を中心に面的観測(Fig1、2017~2024年の平均)を実施したが、これまでの7年の放出量は30 ton/day以内で推移し、大きな変動はなかった(Fig2(a))。この見積もられた放出率30 ton/dayとは、2000年有珠山噴火前の放出率の1割程度にあたる。
2022年の観測からは、繰り返しの定点観測を実施した。土壌拡散ガスの観測データには、気象等の環境による影響が含まれていることが指摘されている(Morita et al., 2019)。この定点観測では、気象の影響や土壌水分の影響を考慮した観測を実施するとともに、同一点で複数回観測して平均化することや、観測用チャンバーからのリークが生じない工夫をするなどして、観測データの品質改善を行った。その結果、定点での時間変化も、概ね面的観測による変動と同様の傾向であったことがわかった(Fig2(b))。
伊豆大島のマグマ活動のモニタリングのため、2017年から2024年までに10回の土壌ガス観測を行った。装置は、LI-COR CO2検出器を用いたWEST System社製の可搬型拡散フラックスメータを使用した。おもに三原山山頂火口内を中心に面的観測(Fig1、2017~2024年の平均)を実施したが、これまでの7年の放出量は30 ton/day以内で推移し、大きな変動はなかった(Fig2(a))。この見積もられた放出率30 ton/dayとは、2000年有珠山噴火前の放出率の1割程度にあたる。
2022年の観測からは、繰り返しの定点観測を実施した。土壌拡散ガスの観測データには、気象等の環境による影響が含まれていることが指摘されている(Morita et al., 2019)。この定点観測では、気象の影響や土壌水分の影響を考慮した観測を実施するとともに、同一点で複数回観測して平均化することや、観測用チャンバーからのリークが生じない工夫をするなどして、観測データの品質改善を行った。その結果、定点での時間変化も、概ね面的観測による変動と同様の傾向であったことがわかった(Fig2(b))。