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[SVC29-P07] 薩摩硫黄島火山噴煙中の二酸化硫黄と硫化水素のモニタリング
キーワード:火山ガス、離島火山、薩摩硫黄島、二酸化硫黄/硫化水素比
火山噴煙中の二酸化硫黄と硫化水素の組成比は,火山活動評価のための良い指標でり,マグマ的な活動と熱水系的活動の盛衰の判断にも役立つと考えられている.両者の組成比を二酸化硫黄放出率と合わせることで,火山からの全硫黄排出量の評価も可能になる.南西諸島に位置する離島火山である薩摩硫黄島では,火山ガスのデータとして二酸化硫黄放出率が,自動化された紫外分光計システムを用いたフェリートラバース法(Mori et al., 2017)によって過去4年間にわたって蓄積されていて,火山活動の活動評価にも利用されている.しかしながら,火山ガス組成に関する情報はほとんど蓄積されていないのが現状である.
本研究では,火山噴煙中のSO2/H2S比をモニタリングするためにSO2およびH2S化学センサーシステムを開発し,鹿児島から薩摩硫黄島に向かうフェリーに設置した.システムは電気化学式の二酸化硫黄および硫化水素センサー(KTS-512P&KHS-5TA,光明理化学工業)とセンサー用の基板(SM2-1,光明理化学工業)を使い,センサーの電圧出をは16ビットの分解能でAD変換し,マイクロプロセッサー(M5capsule,M5stack Technology)で記録する方式で船外の空気を測定し,流れてきた火山ガス成分の観測を行っている.
このシステムは2024年2月初旬から稼働しており,予備結果ではSO2/H2S比が5~10という値が得られた.この範囲は,産総研のグループが報告した山頂付近の高温火山ガス(> 500℃)のSO2/H2S比の範囲(5~14)に入っており(Shinohara et al., 1993),いまのところ流下ししている間の組成比の変化は大きくないと考えている.発表ではセンサーシステムの開発および,モニタリング状況の検証,噴煙中のSO2/H2S比の時間変動について報告する.
本研究では,火山噴煙中のSO2/H2S比をモニタリングするためにSO2およびH2S化学センサーシステムを開発し,鹿児島から薩摩硫黄島に向かうフェリーに設置した.システムは電気化学式の二酸化硫黄および硫化水素センサー(KTS-512P&KHS-5TA,光明理化学工業)とセンサー用の基板(SM2-1,光明理化学工業)を使い,センサーの電圧出をは16ビットの分解能でAD変換し,マイクロプロセッサー(M5capsule,M5stack Technology)で記録する方式で船外の空気を測定し,流れてきた火山ガス成分の観測を行っている.
このシステムは2024年2月初旬から稼働しており,予備結果ではSO2/H2S比が5~10という値が得られた.この範囲は,産総研のグループが報告した山頂付近の高温火山ガス(> 500℃)のSO2/H2S比の範囲(5~14)に入っており(Shinohara et al., 1993),いまのところ流下ししている間の組成比の変化は大きくないと考えている.発表ではセンサーシステムの開発および,モニタリング状況の検証,噴煙中のSO2/H2S比の時間変動について報告する.