[AHW35-P07] 富士北麓・河口湖の湖底湧水と周辺地下水の水同位体比の比較
キーワード:富士五湖、湧水、水安定同位体
河口湖では、2015年の調査により、鵜の島の東、水深約8mの湖底に湧水が発見された。この湧水の水同位体比は、湧水地周辺の直上水に比べ低い値を示しており、周辺の山地からの地下水の影響が示唆されたが、湖水との混合によりその詳細な起源については明らかでなかった。そこで、本研究では2016年7月、潜水調査により湖底湧水を直接採取し、その水同位体比を同時期に採取した湖周辺の地下水と比較した。その結果、湖底湧水の水同位体比は、湖南岸の地下水に比べ高く、湖北岸の地下水に近い値を示した。このことは湖底湧水が主に、御坂山地を起源とする地下水であることを示唆している。