[MZZ42-P02] 市民からの環境ガバナンス:集合的意思決定、科学コミュニケーション、マインドクライメート
キーワード:環境ガバナンス、科学コミュニケーション、”マインドクライメート”
地球環境と現生人類の未来に関わる集合的意思決定を行うにあたり、複雑な科学技術に関する知見を、多様なアクター(利害関係者)とセクター(産官学民軍の生産部門)からなる社会との界面で取り扱うことが必要になっている。本発表では、東日本大震災後の日本の環境エネルギー問題(例として高レベル放射性廃棄物)を取り上げ、科学コミュニケーションの観点から、主権者として市民が環境ガバナンスを担っていくための市民どうし及び市民と専門家との対話実験について報告する。科学技術の複雑さだけでなく社会における視点と利害の多様さから、対話と意思決定において、理性だけでなく感情と価値観(価値の優先順位)への配慮が必要であることを論ずる。自律とジネン(自然)との関わりも示す。その上で、社会を含む地球環境のやわらかな制御に向けて、人間集団の非論理的傾向(”マインドクライメート”)の役割を考えたい。