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[MIS15-02] 正多面体対流ダイナモ
キーワード:MHDダイナモ、球殻、Yin-Yang-Zhong格子
本研究ではこれまであまり追求されていなかった低レイリー数と遅い自転速度 Ω をもつ回転球殻MHD対流系でのMHDダイナモについて計算シミュレーションで詳しく調べた。なお、過去の研究から、このような系での対流は正多面体構造をもつことが知られている。シミュレーション計算には、最近開発した全球用計算格子 Yin-Yang-Zhong格子 [Hayashi & Kageyama, JCP, 2016] を用いた。球殻半径比はri/ro=0.7とした。その結果、以下の5点を明らかにした:(1) Ω が小さいときの対流の基本構造は (予想通り) 正四面体と正六面体である。(2) これらの対流構造は Ω を上げても比較的安定である。(3) どちらの多面体対流も Ω>0 で磁場が成長する。(4) Ω>0 では多面体の頂点における下降流が螺旋型の流れを持ち、それがダイナモの起源である。(5) Ω をさらに上げるとダイナモが消失する。