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[SVC47-29] だいち2号を利用した宇宙からの火山活動の監視
キーワード:干渉SAR、だいち2号、地表変動監視、火山活動
国土地理院では、だいち2号に搭載された合成開口レーダー(SAR)のデータを使用したSAR干渉解析により、日本全国を定常的かつ網羅的に地震・火山・地盤沈下・斜面の変動監視している。
だいち2号は、JAXAの基本観測シナリオに従って、日本の全域を定期的に昇降軌道でそれぞれ年3~4回の観測している。新しい観測データが取得されるたびに、国土地理院では、基本的に同じパス、同じ観測モードである前の観測データとの間でSAR干渉解析を行っている。解析では、気象庁の数値気象モデルを用いた対流圏の誤差を低減する処理と、GNSS連続観測システム(GEONET)の測位解を用いた長波長誤差低減を行うGNSS補正を施している。
SAR干渉解析で得られた画像(以下、「SAR干渉画像」という。)は、タイルデータの形式に変換され、国土地理院のウェブ地図である「地理院地図」で閲覧することができる。地理院地図では、地図・空中写真・火山土地条件図等の国土地理院が提供する地理空間情報にSAR干渉画像を重ね合わせすることができる。これにより、SAR干渉画像を地形・地質等の他の情報と容易に比較でき、検出した変動についてより確実に解釈することができる。
火山の監視については、北方領土を含めた国内の陸域の97の火山を対象としており、その結果を政府の火山噴火予知連絡会の定例会議に報告している。また、噴火等の火山活動の著しい活発化があった場合は、地球観測衛星を用いた防災利用実証実験の火山WG(事務局気象庁)がだいち2号の緊急観測を要請する。この要請に基づき観測が行われると、国土地理院では臨時に解析を行い、得られたSAR干渉画像を火山噴火予知連絡会へ情報提供し、必要に応じて公表している。
本発表では、国土地理院が取り組んでいるだいち2号データを用いたSAR干渉解析による地表面の変動監視、特に火山の監視について報告する。
だいち2号は、JAXAの基本観測シナリオに従って、日本の全域を定期的に昇降軌道でそれぞれ年3~4回の観測している。新しい観測データが取得されるたびに、国土地理院では、基本的に同じパス、同じ観測モードである前の観測データとの間でSAR干渉解析を行っている。解析では、気象庁の数値気象モデルを用いた対流圏の誤差を低減する処理と、GNSS連続観測システム(GEONET)の測位解を用いた長波長誤差低減を行うGNSS補正を施している。
SAR干渉解析で得られた画像(以下、「SAR干渉画像」という。)は、タイルデータの形式に変換され、国土地理院のウェブ地図である「地理院地図」で閲覧することができる。地理院地図では、地図・空中写真・火山土地条件図等の国土地理院が提供する地理空間情報にSAR干渉画像を重ね合わせすることができる。これにより、SAR干渉画像を地形・地質等の他の情報と容易に比較でき、検出した変動についてより確実に解釈することができる。
火山の監視については、北方領土を含めた国内の陸域の97の火山を対象としており、その結果を政府の火山噴火予知連絡会の定例会議に報告している。また、噴火等の火山活動の著しい活発化があった場合は、地球観測衛星を用いた防災利用実証実験の火山WG(事務局気象庁)がだいち2号の緊急観測を要請する。この要請に基づき観測が行われると、国土地理院では臨時に解析を行い、得られたSAR干渉画像を火山噴火予知連絡会へ情報提供し、必要に応じて公表している。
本発表では、国土地理院が取り組んでいるだいち2号データを用いたSAR干渉解析による地表面の変動監視、特に火山の監視について報告する。