函館大会(第51回石油・石油化学討論会)

セッション情報

水素製造・エネルギーキャリア・CCU

[1C14-18] 水素製造・エネルギーキャリア・CCU(4)

2021年11月11日(木) 14:15 〜 15:30 C会場 (函館アリーナ 武道館A)

座長:佐藤勝俊(名古屋大学)

14:15 〜 14:30

○豊留 拓弥1、天尾 豊1,2、東 正信2 (1. 大阪市立大学大学院理学研究科、2. 大阪市立大学人工光合成研究センター)

CO2の有効的な利用法の1つとして半導体光電極によって高エネルギー物質へ還元することが挙げられる。しかし、水溶液中ではCO2の還元はH+の還元よりも熱力学的に起こりにくいため、選択的にCO2還元が可能な系の開発が望まれる。そこで本研究では、CO2から選択的にギ酸生成が可能な生体触媒(ギ酸脱水素酵素)とCuInS2光カソードを組み合わせることで、可視光駆動型CO2還元系の構築を試みた。

14:30 〜 14:45

○佐藤 涼平1、東 正信1、天尾 豊1 (1. 大阪市立大学)

これまでにギ酸脱水素酵素(FDH)が触媒するCO2還元反応において、FDHは炭酸種(CO2分子, HCO3, CO32)の中でもCO2分子を還元していることが示唆されている。一方で、その他の炭酸種の関与など反応過程の詳細は不明である。そこで本研究では、CO2還元反応におけるFDHのpH依存性やHCO3およびCO32の反応への影響、同位体効果について速度論的解析を用いて反応過程を検討した。

14:45 〜 15:00

○竹内 未佳1、東 正信1、天尾 豊1 (1. 大阪市立大学)

フマル酸は不飽和ポリエステル樹脂の原料として利用することができる有用なジカルボン酸である。しかし、工業的なフマル酸合成では石油燃料を原料としており、よりクリーンなフマル酸生成の実現が求められている。そこで本研究は、温室効果ガスの一種である二酸化炭素をリンゴ酸脱水素酵素とフマル酸加水酵素の二つの酵素反応を用いてピルビン酸へと固定し、L-リンゴ酸を経由してフマル酸を合成することに成功した。

15:00 〜 15:15

○清水 研一1、宮﨑 眞太1、鳥屋尾 隆1、前野 禅1 (1. 北海道大学)

O2を含む希薄CO2の分離と吸着炭酸塩の水素化によるCO生成に有用な二元機能触媒の開発を行った.CO2吸蔵に有効なアルカリ金属・アルカリ土類金属と水素化反応に有効な貴金属の組み合わせでスクリーニングを行った結果、NaとPtを担体に担持した触媒が最も効率的にCOを生成した.発表では触媒の構造解析,担持量の影響,ケミカルループ法による連続的なCO2吸蔵・還元反応について議論する.

15:15 〜 15:30

○寺田 ひかり1、彭 潔1、田村 正純2、藪下 瑞帆1、藤井 亮太郎1,3、中川 善直1、冨重 圭一1 (1. 東北大学大学院工学研究科、2. 大阪市立大学先端研究院人工光合成研究センター、3. 東ソー株式会社有機材料研究所)

温室効果ガスの一種である二酸化炭素(CO2)をC1資源として利用するために、エチレンジアミン (EDA) からの2-イミダゾリジノン合成が報告されている。本反応では、反応に高圧のCO2を要することが課題であった。そこで、EDAにCO2を吸収させることで生成するエチレンジアミンカーバメート(EDA-CA)からの2-イミダゾリジノン合成を着想した。CeO2触媒を用い、Ar 1 MPa下、EDA-CAから2-イミダゾリジノンの高収率(83%)合成を達成した。
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