[CSS1-2] オクルーザルアプライアンスを安全に用いるための適応の選択と実践
[Abstract]
オクルーザルアプライアンスは,パラファンクションの管理を目的とした顎関節症の初期治療,歯周疾患管理,歯の破折と咬耗の抑制や,咬合再構成時の診断や治療など,その使用用途は広く,可逆的な治療法であることもあいまって,現在では大変広く用いられている.しかしながら,安易な適応の選択や不適切な形態のアプライアンスを用いることにより,顎口腔系に不可逆的な変化がもたらされた症例も散見される.特に,顎関節円板転位症例においては,症例選択を誤ることで,装着により顎関節部の疼痛を惹起することや,復位性から非復位性転位へ移行するなどの問題が生じることがある.また,不適切な形態のアプライアンスの処方や使用法の指導などにより,下顎位や咬合状態が変化して咬合不全を生じた例を目にすることもある.
本講演では,このような問題の発生を回避し,安心安全に患者の顎口腔系を管理するためのオクルーザルアプライアンス療法の適応症の診断(特に顎関節症の既往のある患者)と,アプライアンス材料の選択,作製ステップにおける勘所や,装着時や調整時に厳守していただきたい事項などを中心に,可能な限り科学的根拠を示しながら説明したい.
使用法を誤らなければ,オクルーザルアプライアンスは非常に安全で有益に活用できる装置である.特に若い先生がたが安心してアプライアンスを患者に処方できるよう,お役にたてる情報を提供したい.
トピックス
●オクルーザルアプライアンス
●適応選択
●顎関節円板障害
オクルーザルアプライアンスは,パラファンクションの管理を目的とした顎関節症の初期治療,歯周疾患管理,歯の破折と咬耗の抑制や,咬合再構成時の診断や治療など,その使用用途は広く,可逆的な治療法であることもあいまって,現在では大変広く用いられている.しかしながら,安易な適応の選択や不適切な形態のアプライアンスを用いることにより,顎口腔系に不可逆的な変化がもたらされた症例も散見される.特に,顎関節円板転位症例においては,症例選択を誤ることで,装着により顎関節部の疼痛を惹起することや,復位性から非復位性転位へ移行するなどの問題が生じることがある.また,不適切な形態のアプライアンスの処方や使用法の指導などにより,下顎位や咬合状態が変化して咬合不全を生じた例を目にすることもある.
本講演では,このような問題の発生を回避し,安心安全に患者の顎口腔系を管理するためのオクルーザルアプライアンス療法の適応症の診断(特に顎関節症の既往のある患者)と,アプライアンス材料の選択,作製ステップにおける勘所や,装着時や調整時に厳守していただきたい事項などを中心に,可能な限り科学的根拠を示しながら説明したい.
使用法を誤らなければ,オクルーザルアプライアンスは非常に安全で有益に活用できる装置である.特に若い先生がたが安心してアプライアンスを患者に処方できるよう,お役にたてる情報を提供したい.
トピックス
●オクルーザルアプライアンス
●適応選択
●顎関節円板障害