公益社団法人日本補綴歯科学会第133回学術大会 / The 14th Biennial Congress of the Asian Academy of Prosthodontics (AAP)

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臨床スキルアップセミナー

現地発表

臨床スキルアップセミナー2
補綴歯科専門医のために

2024年7月7日(日) 10:15 〜 12:00 第3会場 (幕張メッセ国際会議場 2F 201)

座長:村田 比呂司(長崎大)、會田 英紀(北医療大)

[CSS2-Chair] [座長抄録] 補綴歯科専門医のために

村田 比呂司1、會田 英紀2 (1. 長崎大、2. 北医療大)

[Abstract]
 補綴歯科学の中に摂食嚥下リハビリテーションが包含されているかと聞かれると,多くの方が“No”というだろう.それはこれまで手にしてきた何冊もの補綴学の教科書を見れば納得できる.しかし摂食嚥下リハビリテーション診療をしていると,義歯などの補綴装置によって摂食嚥下機能が驚くほど改善することがあり,その関連度は高いと考えている.逆に補綴装置の不具合によって摂食嚥下機能に支障を来す場合もあるだろうし,さらに摂食嚥下機能に支障をきたした患者が「入れ歯の不具合が原因ではないか」,と診療室のドアを叩くことも想像できる.また,歯科医師が摂食嚥下リハビリテーション診療を行うことが,以前よりも一般に周知されてきている部分もあり,今後先生方が摂食嚥下障害の患者に遭遇したり,相談を受ける可能性は高い.そういった時に,特に普段から研鑽を積んでいらっしゃる補綴歯科専門医の先生方には,ただ専門外だからといって患者を帰すのではなく,摂食嚥下障害患者に対する対応を一部行っていただければと考えている.それによって軽度問題の患者は満足するであろうし,障害が中等度以上で専門施設につなぐ事になったとしても,有用な情報が伝達され良好な多職種連携につながり地域医療での信頼感が増すだろう.今回は摂食嚥下障害患者に対する初期対応や補綴的対応等についてお話させていただく.

トピックス
●摂食嚥下障害
●摂食嚥下リハビリテーション
●スクリーニングテスト