公益社団法人日本補綴歯科学会第133回学術大会 / The 14th Biennial Congress of the Asian Academy of Prosthodontics (AAP)

講演情報

イブニングセッション

現地発表

イブニングセッション5
解剖学的視点から上気道(エアウェイ)を考える ─内視鏡検査・嚥下造影検査・肉眼解剖─

2024年7月6日(土) 18:00 〜 19:00 第6会場 (幕張メッセ国際会議場 2F 202)

コーディネーター:奥野 健太郎(大歯大)

[ES5-1] 解剖学的視点から上気道(エアウェイ)を考える ─内視鏡検査・嚥下造影検査・肉眼解剖─

*奥野 健太郎1,2 (1. 大阪歯科大学高齢者歯科学講座、2. 大阪歯科大学附属病院睡眠歯科センター)

[Abstract]
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は,国内推定患者は900万人を越すと言われており,高血圧,糖尿病など生活習慣病の発症・悪化につながり,脳血管疾患や心筋梗塞などの致死的疾患のリスクを高める全身性の疾患である.OSAが及ぼす症状や全身への影響,診断方法,治療法について確立されているものの,睡眠中の上気道の閉塞様相や,歯科での治療法である口腔内装置による作用機序については,いまだ不明な点が多いのが現状である.我々は,日常のOSA診療において,内視鏡検査を用いた上気道の評価と口腔内装置の適応診断を行ってる.また,下顎前方移動時の上気道の形態変化を直接確認しながら,口腔内装置の適切な下顎位の設定を行う方法を確立・報告している(Okuno K, Eur Respir J 2016. Okuno K, J Prosthet Dent 2018.).今回,内視鏡検査の研究データと,日常臨床での内視鏡動画を皆様と供覧しながら,内視鏡検査から上気道を考えてみたい.