[P-22] 3D-printed denture修理後の曲げ特性における金属補強線の影響
[Abstract]
【目的】
常温重合レジンで修理した3D-printed denture用レジンにおける3点曲げ試験での最大曲げ強さ,比例限および曲げ弾性係数に対する金属補強線の影響を検討すること.
【方法】
3Dプリンタ(カーラプリント4.0プロ,クルツァージャパン)を使用し,3D-printed denture用レジン(ディーマ プリントデンチャーベース,クルツァージャパン)を用いて3点曲げ試験用の試料を製作した.破折前をポジティブコントロール群とした.残りの試料は中央で切断し,3mmの間隙を形成した.切断面は耐水研磨紙600番を用いて研磨した.研磨後に常温重合レジン(ユニファストⅢピンク,ジーシー)を接着し,ネガティブコントロール群とした.残りの試料にはコバルトクロム合金線(サンコバルトクラスプ線,デンツプライ三金株式会社)を埋入し,Metal repair群とした.Metal repair群にはレジン表面及びコバルトクロム合金線の表面にアルミナブラスト処理を行った.更に,コバルトクロム合金線には金属接着性プライマーを塗布し,常温重合レジンを用いて埋入した.24時間水中に浸漬後,万能試験機を用いて3点曲げ試験を行い,最大曲げ強さと比例限(MPa)および曲げ弾性係数(GPa)を計測した.各条件につき10個とした.得られたデータは一元配置分散分析後,Bonferroni法による多重比較検定を行った.有意水準は5%とした.
【結果と考察】
一元配置分散分析の結果,全ての条件で有意差を認めた(p<0.05).最大曲げ強さおよび比例限では,Metal repair群はネガティブコントロール群と比較して有意に高い値を認めたが,ポジティブコントロール群よりも有意に低かった.曲げ弾性係数ではポジティブコントロール群とネガティブコントロール群で有意差を認めなかった(p>0.05)が,Metal repair群は他と比較して有意に高い値を認めた(p<0.05).3D-printed denture用レジンに常温重合レジンを接着させる際の表面処理方法として,アルミナブラスト処理が効果的であるため,コバルトクロム合金線だけでなく,3D-printed denture用レジンに対してもアルミナブラスト処理を行うことで3D-printed denture用レジンと常温重合レジンが一体化し補強効果を生じたと推察される.
【目的】
常温重合レジンで修理した3D-printed denture用レジンにおける3点曲げ試験での最大曲げ強さ,比例限および曲げ弾性係数に対する金属補強線の影響を検討すること.
【方法】
3Dプリンタ(カーラプリント4.0プロ,クルツァージャパン)を使用し,3D-printed denture用レジン(ディーマ プリントデンチャーベース,クルツァージャパン)を用いて3点曲げ試験用の試料を製作した.破折前をポジティブコントロール群とした.残りの試料は中央で切断し,3mmの間隙を形成した.切断面は耐水研磨紙600番を用いて研磨した.研磨後に常温重合レジン(ユニファストⅢピンク,ジーシー)を接着し,ネガティブコントロール群とした.残りの試料にはコバルトクロム合金線(サンコバルトクラスプ線,デンツプライ三金株式会社)を埋入し,Metal repair群とした.Metal repair群にはレジン表面及びコバルトクロム合金線の表面にアルミナブラスト処理を行った.更に,コバルトクロム合金線には金属接着性プライマーを塗布し,常温重合レジンを用いて埋入した.24時間水中に浸漬後,万能試験機を用いて3点曲げ試験を行い,最大曲げ強さと比例限(MPa)および曲げ弾性係数(GPa)を計測した.各条件につき10個とした.得られたデータは一元配置分散分析後,Bonferroni法による多重比較検定を行った.有意水準は5%とした.
【結果と考察】
一元配置分散分析の結果,全ての条件で有意差を認めた(p<0.05).最大曲げ強さおよび比例限では,Metal repair群はネガティブコントロール群と比較して有意に高い値を認めたが,ポジティブコントロール群よりも有意に低かった.曲げ弾性係数ではポジティブコントロール群とネガティブコントロール群で有意差を認めなかった(p>0.05)が,Metal repair群は他と比較して有意に高い値を認めた(p<0.05).3D-printed denture用レジンに常温重合レジンを接着させる際の表面処理方法として,アルミナブラスト処理が効果的であるため,コバルトクロム合金線だけでなく,3D-printed denture用レジンに対してもアルミナブラスト処理を行うことで3D-printed denture用レジンと常温重合レジンが一体化し補強効果を生じたと推察される.