第50回日本理学療法学術大会

講演情報

ポスター

都道府県士会などの活動研究報告 ポスター8

スポーツ支援2

2015年6月6日(土) 11:25 〜 12:25 ポスター会場 (展示ホール)

座長:河野礼治(新別府病院 リハビリテーション科)

[P2-0387] スポーツ理学療法における広域的地域貢献

宮崎県理学療法士会事業から宮崎県事業へつながりを見せた活動を通して

尾崎勝博1, 中田洋輔2, 園田浩二3 (1.一般社団法人宮崎県理学療法士会社会局担当理事, 2.一般社団法人宮崎県理学療法士会会長, 3.公益財団法人宮崎県体育協会)

キーワード:スポーツ理学療法, 地域貢献, 宮崎県体育協会認定アスレティックトレーナー

【目的】
近年,日本におけるスポーツ医療への理学療法士の関わりは,医療機関内でのアスレティックリハビリテーションの展開にとどまらず,地域のスポーツ現場,さらには国民体育大会や全国障がい者スポーツ大会をはじめとする国内の各種競技大会における対応など,地域社会に根差した活動へ広がりを見せている。
本県においても,宮崎県が掲げる「スポーツランドみやざき」構想や,国民体育大会の成績不振などの社会的背景の中,それらに対してメディカルサポート体制の充実や成績向上への波及効果を担うため,理学療法士(以下;PT)の立場から貢献することが急務の課題であった。
【活動報告】
宮崎県理学療法士会(以下;県士会)には,対外的活動を通じて地域に貢献するスポーツ健康増進部会を設置している。その部会の事業のひとつとして平成20年度,みやざきトレーナーズセミナーを起ち上げ,宮崎県の地域スポーツ活動に理学療法の側面から貢献できるトレーナーの育成を目的とし,スポーツ現場活動に必要な基礎を学び,実際の現場で活動を行うためのスキルを身に付ける継続的なセミナーを開催してきた。
その活動は平成24年度,県予算事業という形で実を結び,宮崎県体育協会認定アスレティックトレーナー(以下;県AT)養成事業につなげることができた。県体育協会および県スポーツ医科学委員会を主管とし,検定試験まで含め年間70時間の共通・専門カリキュラムで構成され,受講対象はPTをはじめ,柔道整復師や鍼灸師,あん摩マッサージ師,看護師などの他医療資格者を巻き込む事業となった。
【考察】
県事業での活動に限定すると,3ヶ年で30名の県AT誕生が見込まれるが,今後は認定者個々が自らの地域社会に根差しつつ活動されることが期待される。
【結論】
広域的地域貢献には,県士会単独での事業展開には限界がある。長期的視野に立ち,行政や他団体との連携・協力を求める手法が必要であろう。