第50回日本理学療法学術大会

講演情報

ポスター

調査研究 ポスター9

地域包括ケア

2015年6月7日(日) 09:40 〜 10:40 ポスター会場 (展示ホール)

[P3-A-0831] 地域に根ざした介護予防の取り組み

三木千栄, 鈴木博人, 川上真吾, 桂理江子, 鈴木誠 (東北文化学園大学医療福祉学部リハビリテーション学科理学療法学専攻)

キーワード:高齢者, 介護予防, 地域特性

【目的】
本学理学療法学専攻の高齢者の一次予防の取り組みについては第48回学術大会で報告した。地域包括支援センターと協働して平成24年度末までには3小学校区にそれぞれ一つの運動の自主グループを育成した。平成25年度以降の自主グループの継続の支援や老人クラブへの支援を含めた本専攻の取り組みを報告する。
【方法】
対象地域は丘陵地の住宅街で,バスや鉄道を利用して市街地には15~30分で行くことができる。気象は北日本の区分で冬期の降雪量は少ない。対象者はおおむね60歳以上である。
介護予防の取り組みとして転倒予防教室の開催あるいは月1回の運動指導,自主グループ・老人クラブへの継続支援として体力測定の実施,新しい運動プログラム作成・指導,リーダー講座開催である。
この地域の地理的・気象的特性にあった介護予防方法を研究するため,高齢者の身体機能や活動量について調査活動も実施している。調査結果は他で報告する予定である。
【結果と考察】
3地域の自主グループは発足してから1~4年の経過があり,それぞれの登録メンバーは30~50名となり,発足時よりもメンバー数は増加している。一方,2地域の老人クラブの運動参加者は減少傾向にあるか,少ない人数で一定している。
継続支援としての体力測定は運動の励みになると受け入れられているが,体力測定をすることで運動する機会が減ったと不満もあった。自主グループの活動運営面では,新規加入者は運動方法をビデオを見ても理解できず,リーダーとしてはそれを専門家でないので注意できない。発足して4年経過したグループでは運動プログラムの変更の希望があった。登録メンバーを何人までしたらいいのか不安だ。自主グループのリーダーや参加者からの声を聞くとグループに応じた継続支援方法や,年に1回程度の運動指導,リーダーとしての役割と活動運営の方法も含めたリーダー講座が必要と言える。