第58回アイソトープ・放射線研究発表会

講演情報

若手優秀講演賞

人体影響 若手

2021年7月8日(木) 16:15 〜 17:45 第2会場

座長:平山 亮一(量研・量医研)

16:30 〜 16:45

[2408-13-02] 染色体異常の低酸素環境における放射線影響に関する研究

〇高野 勇貴1,2、平山 亮一2、山田 滋2、鵜沢 玲子2、長谷川 純崇2 (1. 千葉大学大学院、2. 量子科学技術研究開発機構 放射線医学総合研究所)

キーワード:酸素効果、染色体異常、低酸素

本研究は低酸素環境が放射線によって誘導された染色体異常の生成にどのように寄与するかを調べる研究である。低酸素容器内に細胞を設置し、X線(250keV)照射後、大気下と低酸素環境を維持した状態の2つの条件で24時間培養し染色体異常の代表例である二動原染色体の頻度を比較した。線量の増加とともに染色体異常の頻度は増加し、大気下培養と低酸素下培養では線量が大きくなるほど染色体異常の頻度の差が大きくなった。このことから照射時の酸素の有無に加えて照射後の環境でも酸素濃度が高いほうが細胞死を誘導できるということが分かった。