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[2G3-OS-10c-01] 動画像からの豚体の頭部方向識別に用いる特徴量
キーワード:農業、農業情報
豚呼吸器感染症は発見と対策の遅れが養豚農家に大きな経済的損失をもたらす。豚呼吸器感染症に罹患した豚は、探餌及び飲水行動の頻度が変化するので発症した豚の早期発見のために作業者による豚の行動観察が行われている。しかし、人が常時観察することは重労働であるため、ビデオカメラを用いる自動的な行動監視が労力軽減のために有効である。そこで、著者らは感染をコントロールした環境下で収録した動画像を用いて豚の探餌及び飲水行動の判別の実験を行ったところ、豚の尾部が餌場に接触した場合に探餌行動と誤判定するため豚の前後の識別が必要だとわかった。そこで本稿では、動画像から抽出した豚画像から頭部領域、尾部領域を自動抽出して分類するための特徴量の検討と分類精度を検証した。特徴量として豚の頭部または尾部が写るように一定の大きさの正方形で抽出した画像中の豚の面積と輪郭線に着目した。線形分類器による分類と交差検定を行った結果、正解率96.7%で分類された。頭部と尾部の画像では輪郭に基づく特徴量が異なる傾向にあった。よって、頭部と尾部の分類には輪郭に基づく特徴量の寄与が大きいと考えられる。