2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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一般セッション » [一般セッション] 13.AI応用

[3Z1] AI応用-材料情報学

2018年6月7日(木) 13:50 〜 15:10 Z会場 (3F 松・竹)

座長:日和 悟(同志社大学)

14:30 〜 14:50

[3Z1-03] 電子顕微鏡像からのイオン伝導度の学習 ~畳み込みニューラルネットワークによる特徴可視化~

〇近藤 瑠歩1、山川 俊輔1、増岡 優美1、田島 伸1、旭 良司1 (1. 株式会社 豊田中央研究所)

キーワード:マテリアルズ・インフォマティクス、電子顕微鏡像、畳み込みニューラルネットワーク

本研究では,畳み込みニューラルネットワーク(CNN)を用いて材料の物性予測に必要な特徴を微視組織から自動的に抽出することを試みた.まず,実験で得られた電子顕微鏡像およびイオン伝導度を訓練データとして用いてCNNを訓練した.次に,訓練後のCNNに電子顕微鏡像を入力した際のGlobal Average Pooling(GAP)レイヤー直後の発火と,与えた電子顕微鏡像の教師データ(イオン伝導度)との相関を調べ,正(負)の相関のあるものを高(低)イオン伝導体に特有の特徴と定義した.それぞれの特徴のGAP適用前の特徴マップを比較したところ,結晶欠陥の少ない領域および径の大きなボイドが高イオン伝導体に特有の特徴であり,径の小さなボイドが低イオン伝導体に特有の特徴であることが分かった.この知見は材料技術者の持つ知識と一致しており,CNNによる特徴の自動抽出が有効であることを示すことができた.