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[4C1-OS-27a-03] 経験想起時の心電図解析を用いた特徴抽出と気分推定
キーワード:心電図解析、気分推定、特徴抽出
うつ病や不安障害など心の病をもつ患者数が大幅に増加しており,その予防のためには心的状態を定量評価する指標が必要と考える.生体信号は心的状態の定量評価に広く用いられており,特に心電図は普及性と実用性の面で優れていると言える.また,心の病の原因となるのは比較的永続的な心的状態と考え「気分」に着目する.本研究では7種類の気分を定義し,気分は日々の経験により変化すると考え,現在の気分に影響する経験想起時の心電図を測定する.心電図から心拍変動に関する指標に重点をおき特徴量を抽出し,心電図のカオス性を表す指標も特徴量候補とした.機械学習の手法であるRandom Forest (RF) とSupport Vector Machine (SVM) を組合せた手法により,各気分の有無と強弱を推定した結果,快い気分を除いて正答率70%以上を得られた.この結果と安静時と経験想起時の心拍変動に関する指標に明らかな変化が見られることから,経験想起時の心電図を心的状態の定量評価に用いることの有効性が確認できた.さらに,RFの変数重要度に基づく変数選択により気分に寄与する特徴量を抽出できることが示唆された.