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[1F4-OS-17b-05] 肉牛の分娩検知システムにおけるクラウドソーシングを用いた誤通報の抑制
キーワード:精密畜産業、クラウドソーシング、コンピュータービジョン
肉牛の繁殖農家が牛の分娩の予兆を事前に察知し介助可能とするため,牛舎内のカメラの映像情報からパターン認識により分娩予兆検知を行う研究が進められている.この時,パターン認識器による誤通報を減少させるため,クラウドソーシングを用いてパターン認識結果を人手で二重チェックさせる方法が考えられる.しかし畜産の専門家ではないクラウドワーカーにとって肉牛の分娩予兆を映像情報から判別するタスクは一般的ではない.本研究では,実運用を目指した肉牛の分娩検知システムを設計し,分娩予兆の通報精度の評価を行った.羊膜・尿膜の露出を分娩予兆として取り上げ,それを人手で識別させるタスクを設計した.シミュレーションにより二回分の分娩予兆イベント検出を評価した結果,パターン認識器のみの場合の適合率が0.049と0.22であったのに対し,クラウドソーシングを用いた場合は0.91と0.83に向上した.この結果から,パターン認識結果をクラウドワーカーに検証させることで,適切に誤検出を抑制できることを示した.