2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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[2I3-OS-15a] 人とAIが織りなす新たなエコシステム(1)

2019年6月5日(水) 13:20 〜 15:00 I会場 (306+307 小会議室)

中川 裕志(理化学研究所)、山川 宏(ドワンゴ人工知能研究所/全脳アーキテクチャ・イニシアティブ)、浅田 稔(大阪大学)、井上 智洋(駒沢大学)、江間 有沙(東京大学)、金井 良太(アラヤ)、高橋 恒一(理化学研究所)、萩田 紀博(ATR)、堀川 優紀子(ATR)、松原 繁夫(京都大学)

13:20 〜 13:40

[2I3-OS-15a-01] 未来を共創するためのフューチャー・プロトタイピング手法の提案

〇西中 美和1、武田 英明2、白肌 邦生3、木下 裕介4、増田 央5 (1. 総合研究大学院大学、2. 国立情報学研究所、3. 北陸先端科学技術大学院大学、4. 東京大学、5. 京都大学)

キーワード:フューチャー・プロトタイピング、コンテキスト、ウェルビーイング、創作ストーリー

本稿は未来共創を促進する「フューチャー・プロトタイピング手法」を提案するポジション・ペーパーである.この方法論は市民ワークショップでの使用を想定し,参加者が未来コンテキストを議論し共創するためのシミュレーション・プラットフォームである.また,未来におけるwell-being の議論における考えの変遷過程を明らかにしモデル化する.この研究は,人工知能研究にとっては倫理問題に対する1つのテーゼの提示として貢献する.実務的な貢献としては,将来へのニーズに基づいて未来を示すツールとして位置付ける.私たちは「より良く生きる」ということは、現世代だけではなく将来世代にとっても,「良く生きる」ことであり,幸せな状態ではないかと想定するためwell-beingを重視する.また,未来を考える際,人は自己を超えた将来的な考え方にある時点で変わる場合があるが,その変化によって社会も変わるのではないかと思うため,思考過程も重視する.考えの変化を起こすものが,この方法論であり,方法論の特徴としての創作ストーリーである.本稿においては,研究の概要,先行研究とリサーチ・クエスチョンを提示し,本研究の新規性を述べる.