2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

講演情報

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[4G3-OS-8b] マイニングと知識創発(2)

2019年6月7日(金) 14:00 〜 14:40 G会場 (302A 中会議室)

砂山 渡(滋賀県立大学)、加藤 恒昭(東京大学)、西原 陽子(立命館大学)、森 辰則(横浜国立大学)、高間 康史(首都大学東京)

14:20 〜 14:40

[4G3-OS-8b-02] 位置情報データを用いた公共施設来場者数の予測可能性

野球興業の来場者数予測モデルの構築を中心に

柳 博俊1,3、〇中原 嘉利2、星野 崇宏2,3 (1. 慶応義塾大学経済学研究科、2. 慶応義塾大学経済学部、3. 理化学研究所)

キーワード:GIS、位置情報、データマイニング、流動人口

近年,スマートフォンの普及に伴い, 膨大なGPSログが収集されている. これらの情報により, 来場者の数の正確な計測が困難な場所や, 計測値が発表されていても月単位または半期/通期単位でしかなかった場所について, 即時的にその周辺人口を推定できる可能性がある. これらの情報を用いることによって来場者数そのものがビジネス上の重要なKPIになるような施設であれば, 公表前にその来場者数の情報を取得することによって決算公表前にその施設の経営状況を推察することが可能となる.
 本研究では, 公共施設の来場者数予測の可否を明らかにすることを目的とし, 来場者のデータが公表されているプロ野球興行の来場数データを正解値に, 位置情報データ/試合に関するデータを特徴量として用いて, 予測系タスクに広く使われるLightGBMにより予測が可能かを検証する. 結果, MAPEで約17%以内に誤差が収まり, また球場周辺で観測されたスマートフォン端末数が予測に最も貢献したことから, 位置情報が公共施設の来場者数について予測性能を持つ可能性があることを示した.