2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)

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[4K3-J-13] AI応用: 海と河川

2019年6月7日(金) 14:00 〜 15:40 K会場 (201A 中会議室)

座長:坂地 泰紀(東京大学) 評者:米納 弘渡(名古屋大学)

15:00 〜 15:20

[4K3-J-13-04] ガウス過程回帰による海底水圧データからの最大津波高予測

〇高橋 光太郎1、柏原 健之朗1、五十嵐 康彦1,2、馬場 俊孝3、堀 高峰4、岡田 真人1 (1. 東京大学大学院新領域創成科学研究科、2. 科学技術振興機構 さきがけ、3. 徳島大学大学院社会産業理工学研究部、4. 海洋研究開発機構地震津波海域観測研究開発センター)

キーワード:ガウス過程回帰、機械学習、防災、津波予測

津波による被害を抑えるために,水圧計を使用した津波高即時予測システムは世界中で使われている.
津波の高さは,基本的に伝播中の地形(海底地形)に依存するため,予測には沿岸付近で観測された圧力計の値と海岸近くの予測点での津波の高さの間の相関関係を利用する. 津波高の予測には,被害を最小限に抑えるために予測精度と過小評価を避けることの両方が重要になっている. 従来の方法は,1506の地震シナリオから観測された水圧計の値に幅を持たせその中で最大の津波高を予測値としている.しかし,過小評価を避けるために実際の津波高に比べて大きく予測され,精度の低い手法となっている.
本研究では,ガウス過程回帰を用いた津波高予測手法を拡張し,過小評価が少なく精度の高い予測手法を提案した.また,従来法と提案法において,南海トラフの震・津波観測監視システム(DONET1)の圧力計データを用いて津波高を予測する検証を行い,予測精度と過小評価率の比較を行なった.