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[1F4-OS-2b-01] 切らずに測る野菜の鮮度
コマツナの可視-近赤外・核磁気共鳴融合分光とその解釈
キーワード:野菜、鮮度、非破壊推定
消費者が野菜を購入するに最重要視するのはその「鮮度」である. 野菜の客観的な鮮度指標として収穫後の積算温度(貯蔵温度と時間の積)が提唱されているが, 積算温度を収穫から小売までの全流通過程でモニタリングすることは困難である. そこで本研究では, 果実の糖度推定などに活用されている可視-近赤外分光法に注目し, コマツナ葉積算温度の非破壊推定を試みた. 収穫直後のコマツナを5, 10, 20度の恒温室で貯蔵し, 毎日サンプリングして葉の可視-近赤外分光スペクトルを400-2500 nmの波長帯で測定した. 測定したサンプルを凍結乾燥し, プロトン核磁気共鳴分析に供試して, 積算温度に応じて変化する成分の探索を行った. 可視-近赤外分光スペクトルにpartial least squares回帰分析を適用したところ, 決定係数0.75の精度で積算温度を推定可能であった. また, 核磁気共鳴データと可視-近赤外分光スペクトルの相関解析により, 積算温度に応じて糖・有機酸の含有量が変化すること, その変化が可視-近赤外分光スペクトルに反映され,積算温度の推定が可能なことが示唆された.
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